先日、山に詳しい人の案内で、長野県下伊那郡内にある、きのこの採れる山に行ってきました。今年は、マツタケが不作で、気温が高いことに加え、この地域は少雨の影響があり、山が乾いているのが原因だとのことです。1時間以上、右往左往していましたが、僕は雑キノコをいくつか採っただけです。町に戻ってきて、きのこの専門家に見てもらったら、食べれるもので、山の恵みに感謝しました。味わい深いテナーです。
SELDON POWELL (セルダン・パウエル)
THE SELDON POWELL SEXTET (ROOST 1956年録音)
1928年生まれのセルダン・パウエル(ts)は、実力を買われて、サイ・オリヴァー、ドン・レッドマン、ベニー・グッドマン、ウディ・ハーマン、サド・ジョーンズ=メル・ルイスなど多くのバンドに在籍しました。持ち替えでフルートも吹くので、サックス・セクションには格好の人材だったのでしょう。リーダー作は少ないですが、先ごろ、東芝の999円CDシリーズで、2枚のリーダー作が復刻されたのは朗報で、これは、そのうちの1枚です。前回記事のナット・アダレイの「Autobiography」では、サイドメンとしていいプレイをしていました。
メンバーは、セルダン・パウエル(ts)、ジミー・クリーブランド(tb)、フレディ・グリーン(g)、ローランド・ハナ(p)、アーロン・ベル(b)、オシー・ジョンソン(ds)、ガス・ジョンソン(ds)。副題に、「Featuring Jimmy Cleveland」とあって、クリーブランドにも焦点を当てています。フレディ・グリーン(g)のリズム・ギターも入っているので、是非いい再生装置でリズム隊を聴きたいところです。
曲は、バラエティに富んでいます。ガレスピーの「Woodyn' You」やビリー・ストレイホーンの「A Flower is A Lonesome Thing」、スタンダードの「She's Funny That Way」、「I'll Close My Eyes」、「Undecided」、「Sleepy Time Down South」、セルダン・パウエルの自作が4曲で、「Lolly Gag」、「11the Hour Blues」、「Button Nose」、「Biscuit For Duncan」、そして、M.Goldという人の「Missy's Melody」、Blakeという人の「It's A Cryin' Shame」の全12曲。
パウエル(ts)のスタイルは、レスター・ヤングを想起させますが、高音も使っていて、豪快な面もあります。「She's Funny That Way」、「I'll Close My Eyes」、「A Flower Is A Lonesome Thing」、「Sleepy Time Down South」の4曲では、パウエルのワン・ホーンによる情緒豊かなバラード演奏を聴くことができ、とりわけ「She's Funny That Way」は、カデンツァで始まっていて華麗。テンポが早い「Undecided」では、パウエルがドライブ感溢れる力強いソロをとり、クリーブランド(tb)も健闘しています。
【販売用きのこ】
帰りにきのこの直売所によってみましたが、マツタケの販売はなく、その他のものがおいてあるだけでした。