安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ナット・アダレイ AUTOBIOGRAPHY

2012-10-14 19:41:40 | トランペット・トロンボーン

10月6日の土曜日、長野県下伊那郡阿智村上清内路にある諏訪神社で奉納された「手作り花火」(長野県無形民俗文化財)を見に行きました。地区住民ら70人で組織する「上清内路煙火同士会」がお盆過ぎから用意した13種類の仕掛け花火の勢いのいい光の競演や轟音は素晴らしくて、見惚れました。ことに、火花を散らして回転する「大シャクマ」や最後の筒花火「大三国(だいさんごく)」は、迫力満点で、度肝を抜かれました。勢いがよくエンターテイメントにも富んだ作品。

NAT ADDERLEY (ナット・アダレイ)
AUTOBIOGRAPHY (ATLANTIC 1964~65年録音)

 Autobiographynatadderley

ナット・アダレイ(コルネット)は、兄のキャノンボール・アダレイ(as)とのコンボなどでファンキー路線の演奏を行ったことでよく知られていますが、、ナットは曲作りにも長けていて、ヒットした曲をいくつも書いています。そのような自作品を集めて、新たに録音したのが、Autobiography(自叙伝)と名付た、このアルバムです

メンバーは、ナット・アダレイ(cor)、セルダン・パウエル(ts,fl)、ジョー・ザヴィヌル(p,arr)、サム・ジョーンズ(b)、グラディ・テイト(ds)、アーニー・ロイヤル(tp)、トニー・スタッド(tb)、ベニー・パウエル(b-tb)、ドン・バタフィールド(tuba)、ブルーノ・カー(ds)、ヴィクター・バーントーハ(conga)、ウィリー・ボボ(perc)。編曲は、ジョー・ザヴィヌルが担当し、アーニー・ロイヤル以下は、ほとんどアンサンブルへの参加です。

曲は、「Sermonette」、「Work Song」、「The Old Country」、「Junkanoo」、「Stony Island」、「Little Boy With The Sad Eyes」、「Never Say Yes」、「Jive Samba」と8曲。ファンキーでリズミカルな「Sermonette」は、ミルト・ジャクソン(vib)が「Plenty, Plenty, Soul」(Atlantic)で演奏していて、僕はそのアルバムでメロディを覚えました。キース・ジャレット(p)もアルバム「Standrds Live」(ECM)で取り上げた「The Old Country」は、跳躍のあるメリハリのある旋律に哀愁味が溢れていて、ファンキー路線のナット・アダレイ作とは俄かに信じられませんが、とても印象に残る曲です。 

リズミックで、グルーヴィー、そしてラテンリズムが賑やかな曲もあって、ジャズの楽しさ、多様性が具現化されています。「Sermonette」、「Work Song」、「The Old Country」とファンキー時代のおなじみ曲に加えて、「Jive Samba」などパーカッションを入れた賑やかな乗り乗りの曲も聴けます。ナット・アダレイ(cor)は、「The Old Country」などで快調に吹いていますし、セルダン・パウエル(ts)が「Jive Samba」でグルーヴィーなソロをとるなど、楽しいだけでなく聴きどころが多い作品。

【上清内路手作り花火】

(大シャクマ) 円盤が火を吹きながら勢いよく回転します。途中で逆回転になります。

Shakuma2

 (メリーゴーランド) 花火の中を、模型の馬が猛スピードで回ります。

Merrygoround6