10月に入っても、日中は暑くて、9月のような陽気が続いていますが、次第に秋の気配が濃厚になってきました。職場の同僚が、自宅の畑で獲れたと、アケビを持ってきてくれたので、かごに入れて飾ってみました。アケビは、山で自生しているものを、とって食べたことしかないので、栽培しているとは意外でしたが、こちらの地域は果樹栽培が盛んなので、アケビもあるようです。「Autumn Nocturne」が収録されたアルバム。
JONI JAMES (ジョニ・ジェイムス)
LIKE 3 O'CLOCK IN THE MORNING (MGM 1962年録音)
秋にまつわるスダンダード曲は、「Autumn Leaves」(枯葉)をはじめ、たくさんあります。そのうちの一つ、Kim Gannon作詞、Josef Myrow作曲の「Autumn Nocturne」は、曲とともに歌詞が素晴らしい歌ですが、インストではルー・ドナルドソン(as)など録音している人が多いのに対して、ヴォーカルで取り上げている人は比較的少ないようです。今夜はジョニ・ジェイムス(vo)で聴きました。
「Autumn Nocturne」の邦題を付けるとすると「秋の夜想曲」でしょうか。歌詞の初めの方を記してみます。
When autumn sings her lullaby
And green leaves turn to gold
Then I remember last September
You and I said goodbye
Whispering that we would be returning
When autumn comes again
「秋が子守唄を歌う時、緑の葉は黄金色に変わり始める。去年の9月、あなたと私はさよならと言って別れた。秋が再び来る時、また二人で再会しようとささやきながら。」でも、戻ってきたのは私ひとりぼっちだというようなちょっと切ない歌です。
アルバム収録曲は、「In The We Small Hours Of The Morning」、「As Long As He Needs Me」、「Red Sails In The Sunset」(夕陽に赤い帆)、「Every time I Meet You」、「The Second Time Around」、「That's All」、「You Go To My Head」、「I Wanna Be Around」、「The End Of The World」(この世の果てまで)、「No, Not Much」、「My Coloring Book」、「Autumn Nocturne」の12曲。「この世の果てまで」など、おなじみのものが多いです。
編曲は、Jimmie Haskellで、ストリングスを加えたゴージャスな伴奏ですが、変化をつけて、ジャズの香りもするヴォーカル・アルバムに仕立てあげました。すぐそばで、ジョニが歌ってくれているような錯覚をおこしそうな、ゆったりとした親しみのある歌が多いです。「Every Time I Meet You」、「The Second Time Around」、「I Wanna Be Around」といったスローからミドル・テンポの曲が彼女に似合っていますし、「Autumn Nocturne」も、甘さを含んだ高音で、コロラトゥーラという言葉を連想させるような装飾をつけて、音を巻き上げて初めの方のメロディを歌っていて、魅力的です。
【あけび】