先週、岐阜県にある明知鉄道に乗りました。JR中央線の恵那駅に接続する「恵那駅」から「明智駅」まで路線距離25.1km、駅数は11(起終点駅含む)というローカル鉄道です。2つの峠を越える急勾配と曲線が連続する路線として知られています。明知鉄道は様々な営業努力を行っていて、今回乗ったのはイベント企画の「じねんじょ列車」で、素朴で懐かしい味のとろろ汁やお料理をいただきながら、冬の田園風景を楽しみました。接続駅「Junction Station」から、「Soul Junction」を。
RED GARLAND (レッド・ガーランド)
SOUL JUNCTION (Prestige 1957年録音)
プレスティッジのブローイングセッションの一つで、ハードバップの代表的な一枚です。また、僕がはじめてジョン・コルトレーン(ts)に惹きつけられたアルバムです。ジャズを聴き始めて間もないころ、彼のインパルス後期盤を聴いていたのですが、ハード過ぎてどうにも馴染めないでいる時に、これを聴いたところ、ソノリティ(音の響き)やフレーズが安らいで聴こえるので感激しました。
メンバーは、レッド・ガーランド(p)、ドナルド・バード(tp)、ジョン・コルトレーン(ts)、ジョージ・ジョイナー(b)、アート・テイラー(ds)。サイドメンでは、コルトレーンやバードに注目が集まりますが、堅実派と思われているアート・テイラー(ds)のフィリー・ジョー・ジョーンズばりの強力ドラムプレイや、ジョージ・ジョイナーのベースも聴きどころになっています。
曲は、レッド・ガーランド作「Soul Junction」、ガレスピーの「Woody'n You」と「Birks Works」、エリントンの「I've Got It Bad and That Ain't Good」、ヴィンセント・ユーマンス作「Hallelujah」の全5曲。それぞれ、セッションの素材として、当時よく使われた曲だったのでしょう。「Soul Junction」は、ガーランド作ですが、その場で作り上げたと思われるようなブルーズ曲です。
学生時代の下宿で、隣の部屋の先輩が自作したスピーカーの試聴会を催した際に、これを初めて聴きましたが、モダンジャズの楽しさ、面白さが理屈抜きで伝わってきました。「Soul Junction」におけるガーランド(p)のゆったりとして寛いだソロからコルトレーン(ts)が登場するところは、鳥肌ものですし、「Birks Works」のコルトレーンのソロは、エネルギーが溢れています。「Hallelujah」における、ジョージ・ジョイナー(b)をバックにしたコルトレーンやバード(tp)のソロは、スリル満点で、ジョイナーの動きも、ダイナミックです。
【明知鉄道】
ホームページ:明知鉄道ホームページ
岐阜県恵那市明智町は、「日本大正村」と名付けて観光に力を入れています。山際の白い建物が、「大正ロマン館」で、高峰三枝子さんの映画ポスターなど展示品が多数ありました。