梅雨のこの時期は、車で遠出をするのもたいへんなので、この前の日曜日は、安曇野市の家の近くにプラプラと出かけてきました。穂高有明の日帰り温泉に入り、ジャンセン美術館で絵をみた後、喫茶店「書翰集」で珈琲を飲んできました。ジャンセンの絵は、女性像など人物画が有名ですが、僕が好んでいるのは青を基調とした風景画です。大きなサイズのものが展示されていて、なかなか迫力があり、時間の経つのを忘れて見入りました。じっと聴き入ってしまうアルバム。
TOMMY FLANAGAN (トミー・フラナガン)
CONFIRMATION (enja 1977,78年録音)
トミー・フラナガン(p)は、エンヤ・レーベルにいくつも作品を残していますが、これは第1作の「Eclypso」に続く第2作目。収録曲中4曲が「Eclypso」(1977年2月4日録音)と同じセッションからで、あとの2曲は「Ballads and Blue」(78年11月15日録音)と同じセッションからです。二つのセッションから寄せ集めたイメージになりそうですが、内容は全く遜色ないように思います。
メンバーは、トリオで演奏した4曲が、トミー・フラナガン(p)、ジョージ・ムラーツ(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)。デュオの2曲が、フラナガンとムラーツです。僕の持っている紙ジャケットCD(TKCW32186)の解説で、工藤由美さんという方が、すべてトリオにより演奏されている旨を書いていますが、2曲はデュオなので、その解説は誤りです。
曲は、エルヴィン入りのピアノ・トリオでやったものが、パーシー・フェイス作「Maybe September」、チャーリー・パーカー作「Confirmation」、トム・マッキントッシュ作「Cup Bearers」、サド・ジョーンズ作「50-21」の4曲。フラナガンとムラーツのデュオで、モーガン・ルイス作「How Hight The Moon」とリチャード・ロジャース作曲「It Never Entered My Mind」の2曲。「Confirmation」と「Cup Bearers」は、アルバム「Eclypso」収録のものとは別テイク。
選曲、テンポ、タイミングの良さ、そして、フラナガン(p)のソロが冴えているのはもちろん、ちょっとしたフレーズもメロディアスで、聴くたびにいいと思うアルバムです。アップテンポで演奏されることが多い「How High The Moon」は、バラード扱いで、フラナガン(p)とムラーツ(b)による演奏は、繊細で美しく、「It Never Entered My Mind」では、ムラーツが旋律を弾く部分がありますが、そこにからむフラナガンが見事です。エルヴィン・ジョーンズ(ds)も、「Confirmation」などでブラシによる絶妙なプレイを披露。
【安曇野ジャンセン美術館】
所在地:長野県安曇野市穂高有明4018-6
電話:0263-83-6584
ホームページ:安曇野ジャンセン美術館ホームページ