300枚ほど持っているコンサート・ホール・ソサエティ・レーベルのレコードの整理をやっとし終えました。同レーベルは、1960~70年代にクラシックを中心に通信販売をしていて、新品で買ったものもありますが、大部分は、ジャケットの面白さに惹かれて、中古で購入したものです。ジャケット写真とデータをパソコンに保存し、実物は段ボール箱に保管しました。昨年、タワー・レコードから、その一部がCD復刻されたので、指揮者のカール・シューリヒトやピアニストのニキタ・マガロフのものなど僕も数枚購入し、懐かしい演奏に耳を傾けました。音楽の都、ウィーンで録音されたアルバム。
REI TAKAGI (高樹レイ)
LIVE AT JAZZLAND IN VIENNA (insights 2004年録音)
ウィーンのジャズクラブに出演した高樹レイ(vo)の伴奏を、ローランド・バティック(p)が行っていたので、発売と同時にバティック目当てに買ったアルバムです。ところが、すごいおまけがついていて、ゲイリー・フォスター(as)のプレイがよく、一気にファンの一人になりました。彼は、トリスターノの音楽を研究したようですが、明るい音色でよくスイングします。リー・コニッツ、ポール・デズモンドあたりを想い起しました。
メンバーは、高樹レイ(vo)、ゲイリー・フォスター(as)、ローランド・バティック(p)、ハインリッヒ・ヴェルクル(b)、アントン・ミュールホファー(ds)。ゲイリー・フォスターは、秋吉敏子オーケストラで活動していたので、僕も名前だけは知っていましたが、よく聴いたことがそれまでありませんでした。ローランド・バティックは、フリードリッヒ・グルダの弟子で、クラシック、ジャズの両方を演奏します。
曲はスタンダード。「Autumn Leaves」(枯葉)、「I Want to Talk About You」、「No Moon At All」、「Get Out of Town」、「The More I See You」、「Bagatelle」、「It Could Happen To You」、「It might as Well Be Spring」、「There Will Never Be Another You」(あなたなしでは)、「Evertime We Say Goodbye」(いつもさよならを)、「I Let a Song Go Out of My Heart」、「The Days of Wine and Roses(酒とバラの日々)~Misty」、「You Don't Know What Love is」の全13曲。
ゲイリー・フォスターのアルトをフューチャーした「Autumn Leaves」と「It Could Happen to You」、バティックの自作でピアノトリオでプレイされる「Bagatelle」の3曲は聴きものです。とりわけ、「Autumn Leaves」は、暖かく、格調の高い演奏です。高樹レイの歌ですが、後半にいくにしたがい調子を上げているようで、伴奏も含めて、「There Will Never Be Another You」や「The Days of Wine and Roses」あたりが好調です。
【コンサートホール・ソサエティCDとLP】
左側がタワーレコードによる復刻CD、右側はコンサートホールソサエティのLPジャケット。
コンサート・ホール・ソサエティのLPジャケット例