7月19日~21日の連休は、それまでの暑さのせいか調子がいま一つで、長野市と安曇野市でゆっくりとしていました。それでも、長野市から少し足を伸ばして、黒姫高原の童話館に行ってきました。ミヒャエル・エンデや松谷みよ子らの展示品があって、前から一度行きたいと思っていた場所です。童話館の裏手に保存されているいわさきちひろの黒姫山荘など、あたりの静かなたたずまいに気持ちが晴れやかで新鮮になりました。当時の新鋭のアルバム。
KENNY GARRETT (ケニー・ギャレット)
INTRODUCING KENNY GARRETT (Criss Cross Jazz 1984年録音)
アート・ブレイキー、フレディ・ハバード、マイルス・デイビスらと活動をし、現在では代表的なアルト・サックス奏者の一人となっているケニー・ギャレット(as)が24歳時に録音をした初リーダー作です。90年代以降のアルバムも持っていますが、最近では僕の年齢のせいもあるのか、いささか彼のアルトは強力過ぎてうるさく感じるので、取り出すのは、このあたりの初期のものです。
メンバーは、ケニー・ギャレット(as)、ウディー・ショー(tp)、マルグリュー・ミラー(p)、ナット・リーヴス(b)、トニー・リーダス(ds)。実質的には、ウディー・ショーのグループが、ケニー・ギャレットのリーダー作に協力したということでしょうが、当時の若手の有望株が揃っていて、充実したメンバーです。ギャレットの演奏からは、ちょっとエリック・ドルフィーの影をみることができると思います。
曲目は、ギャレットの自作が5曲で、「For Openers」、「A Silent Prayer」、「Oriental Tow Away Zone」、「Until Tomorrow」、「Reedus' Dance」、マルグリュー・ミラーの「Blues In The Afternoon」、スタンダードの「Have You Met Miss Jones」(ミス・ジョーンズ嬢にあったかい)と「Lover」で、全8曲。
ギャレット(as)は、ブルージーさや情緒的な感覚の薄い、フレーズ、音色で吹いていますが、音の切れ味や疾走感を楽しむにはよいです。また、ウディ・ショー(tp)の美しい吹奏も聴けます。1曲目の「For Openers」は、早いテンポで、小気味のよいトニー・リーダスのドラムスに乗って、ミラー(p)、ショー(tp)、ギャレット(as)と熱演が続きます。「A Silent Prayer」は、テンポの遅いバラードで、ギャレット(as)に加え、ミラー(p)の曲名通りのしみじみとしたプレイが印象に残ります。
【黒姫童話館 黒姫高原】
所在地:長野県上水内郡信濃町黒姫高原3807-30
電話:026-255-2250
ホームページ:黒姫童話館ホームページ
ミヒャエル・エンデの本の展示。彼の作品では、映画にもなった「ネヴァー・エンディング・ストーリー」が最も有名でしょうか。