安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

キエフ国立交響楽団演奏会

2014-11-18 22:03:20 | 演奏会・ライブ

先週の13日(木)に長野市で行われたキエフ国立交響楽団演奏会に行ってきました。ひと月くらい前から、たまにはオーケストラを聴きたいと思いながらどうしようかと逡巡していたのです。それは、指揮者と交響楽団ともに、マイナーで名前を聞いたことがなかったからです。ピアニストのウラジーミル・ミシュクは、チャイコフスキーコンクールで第2位に入り、過去に来日もあって、名前を目にしたことがありました。

当日になって、曲目に惹かれて長野県民文化会館(ホクト文化ホール)に足を運ぶことにしました。演奏の方はあまり期待せずに出かけました。

指揮:ヴォロディーミル・シレンコ
ピアノ:ウラジーミル・ミシュク
管弦楽:キエフ国立交響楽団
会場:長野県民文化会館(ホクト文化ホール)(長野市)

A・ボロディン作曲歌劇「イ―ゴリ公」序曲
チャイコフスキー作曲「ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 op.23」
チャイコフスキー作曲「交響曲第5番 変ホ短調 op.64」

ところが、いい方へ期待が裏切られました。休憩後の「交響曲第5番」は素晴らしい演奏でした。僕はもともと乗りやすい体質ですが、第4楽章は、ダイナミックさに足で拍子をとりながら、手を握って興奮していました。木管、金管も過不足なく、ことによかったのは弦楽器のアンサンブルで、第2楽章のはじめの低弦だけでスタートするところや第3楽章のワルツも細やかな演奏でいい雰囲気でした。ヴォロディーミル・シレンコは無名ながらなかなかいい指揮者のように感じました。

ひどかったのは、「ピアノ協奏曲第1番」です。ピアニストのミシュクに元気がなく、精彩を欠いていました。カデンツァも全然だめで、正直ちょっと期待していただけに、がっかりでした。ピアノのサウンド全体のバランスもよくなく、オーケストラとの調和がとれていませんでした。最初の「イ―ゴリ公」序曲が期待を抱かせる演奏だっただけに、この2曲目にはこけました。

アンコールに2曲も管弦楽曲(曲名はわかりません。)を演奏してくれて、キエフ国立交響楽団はサービス精神もあって、ピアノコンチェルトを除くといいコンサートでした。少々残念だったのは、会場は空席が目立ったことです。平日の夕方とあって、足を運びにくいのは確かでしょうが、クラシックファンは、もう少しはいると思うので、県内全体にPRしたほうがいいかもしれません。