河出書房新社のおいしい文藝シリーズ「ぱっちり、朝ごはん」が文庫され出されたので、読みました。同シリーズの「こぽこぽ 珈琲」(その記事へのリンク)が良かったから購入したものです。
表紙
(内容紹介)
(執筆者一覧、掲載順)
小林聡美 森下典子 林芙美子 色川武大 久保田万太郎 角田光代 よしもとばなな 石垣綾子
堀井和子 井上荒野 佐藤雅子 万城目学 山崎まどか 吉村昭 小泉武夫 山本ふみこ 團伊久磨
椎名誠 西川治 東海林さだお 池波正太郎 阿川佐和子 蜂飼耳 渡辺淳一 向田邦子 河野裕子
筒井ともみ 堀江敏幸 窪島誠一郎 増田れい子 川本三郎 久住昌之 徳岡孝夫 立原正秋 佐野洋子
(感 想)
朝食関連のエッセイ集です。2015年刊行の単行本を、今回、文庫化したものです。収録された35編には、朝食にあまり関係のないものも入っていて、無理して詰め込んだ感があり、もう少しスリムでも良かった。
納豆、味噌汁、卵かけごはん、パンケーキ、ハムエッグなどと、筆者によって好みも異なり、何が出てくるのかという楽しみもあります。僕は、オレンジジュース、パン、ハム(又はベーコン)エッグ、トマト入りのサラダ、珈琲というラインナップが最も好きで、洋食派です。
中では、池波正太郎の「牛乳、卵、野菜、パンなどーフランスの田舎のホテル」は、描写が見事で、文章の練達ぶりが素晴らしく、徳岡孝夫の「霧の朝のハムエッグス」は、新婚旅行先での朝食などを描いたユーモアと含蓄のある一編で、面白かった。
【河出書房新社 おいしい文藝シリーズ】
この5月9日には、河出文庫で「ぷくぷく、お肉」が刊行される予定だそうです。