パスカル・ヴェロ指揮群馬交響楽団の定期演奏会が9月3日(土)に高崎芸術劇場であり、翌日の4日(日)は、同じプログラムで上田市サントミューゼで公演があったので、両方聴きに行きました。
定期演奏会のチラシ
(出 演)
指揮:パスカル・ヴェロ (Pascal Verrot)
ヴァイオリン:辻 彩奈
管弦楽:群馬交響楽団 (コンサートマスター:伊藤文乃)
パスカル・ヴェロさんは、1959年フランスのリヨン生まれ。現在、仙台フィル桂冠指揮者、東京フィル名誉指揮者。国内のオーケストラや吹奏楽団へ客演するほか、韓国のオーケストラも指揮。辻 彩奈さんは、1997年岐阜県生まれ、2016年モントリオール国際音楽コンクール第1位。スイス・ロマンド管弦楽団、N響、都響など国内外のオーケストラと共演。室内楽でも、江口冷、マルタ・アルゲリッチらと共演。詳細は下記を。
(曲 目)
フランク / 交響詩「呪われた狩人」FWV.44
サン=サーンス / ヴァイオリン協奏曲 第3番 ロ短調 作品61
《ソリストアンコール曲》
(高崎)権代敦彦 / Post Festum 〜ソロヴァイオリンのための Op. 172
(上田)J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第3番 BWV.1006より「ロンド風ガボット」
〈休憩〉
ドビュッシー / 交響詩「海」
デュカス / 交響詩「魔法使いの弟子」
(感 想)
ドビュッシーの交響詩「海」は、学生時代からの愛聴曲で、CDで聴いているのですが、実演で聴けたので、それだけで感激しました。第1楽章のチェロが合奏する第2主題あたりが大好きですが、3連符もくっきりと演奏していて、パスカル・ヴェロさんの指揮が良い感じでした。
サン=サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番は、圧巻でした。独奏の辻彩奈さんの美しい音、表現力の豊かさなど、素晴らしく、第1楽章冒頭のソロ、第2楽章の抒情的なメロディなど、特に印象に残りました。また、アンコール曲も技巧が冴えて、聴いているうちに爽やかな気分になりました。
同じプログラムで2回演奏を聴きましたが、木管や金管の合奏など、2回目の上田公演の方が良くて、フランクの「呪われた狩人」のホルンや、ドビュッシーの「海」全体が、レベルアップされていた感じです。上田公演では、中央のよい席で聴くことができたせいもあるかと思います。
【辻 彩奈ホームページ】
ヴァイオリニスト | 辻彩奈オフィシャルサイト | Ayana Tsuji
(出演者のプロフィール)
(上田公演のチラシ)
【あらかじめ聴いたCD】
フランク:交響詩「呪われた狩人」。リッカルド・ムーティ―指揮フィラデルフィア管弦楽団(1981年録音)
サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲第3番。ファニー・クラマジラン(ヴァイオリン)、パトリック・ガロワ指揮シンフォニア・フィンランディア・ユパスキュラ。サン=サーンスのヴァイオリン協奏曲2番も入っていますが、これもとても良い曲です。
ドビュッシー「交響詩 海」。シャルル・ミュンシュ指揮フランス国立放送管弦楽団(1966年録音)。学生時代からのレコード、CDを通じての愛聴盤です。SACDです。
【群馬交響楽団ホームページ】