群馬交響楽団の第593回定期演奏会が、11月25日(土)に高崎芸術劇場で開催されたので、聴きました。翌26日(日)に、長野県上田市のサントミューゼでも同じプログラムを聴きました。
(出 演)
指揮・クラリネット:ポール・メイエ
クラリネット:西川智也
管弦楽:群馬交響楽団 (コンサートマスター:伊藤文乃)
ポール・メイエさんは、世界有数のクラリネット奏者として活躍。ベリオ、ペンデツキら多くの作曲家から曲を捧げられている。指揮者としても、フランス国立放送フィルなどヨーロッパの主要オーケストラ、東京フィル、東京佼成ウインドなどを指揮。西川智也さんは、日本木管コンクールクラリネット部門第1位など。ソリストとして、日本フィル、東京フィルなどと共演。現在、群響首席奏者。2023年に初CD「L'heure Verte」を発売。詳しくは下記をご覧ください。
(曲 目)
モーツァルト / 交響曲 第38番 ニ長調 K.504 「プラハ」
第1楽章 アダージョ~アレグロ、第2楽章 アンダンテ、第3楽章 フィナーレ:プレスト
メンデルスゾーン / コンチェルト・シュトゥック
第1番 ヘ短調 作品113
第2番 ニ短調 作品114
C.P.E. バッハ / 2本のクラリネットのための2重奏曲より第1番 (アンコール曲)
〈休憩〉
ミカエル・ジャレル / ドビュッシーによる3つのエチュード
第1曲 反復する音のための
第2曲 対比的な響きのための
第3曲 和音のための
ムソルグスキー(ラヴェル編) / 組曲〈展覧会の絵〉
(感想など)
プログラムの多彩さに加え、クラリネットの共演が行われるなど、サービス満点でした。モーツァルトの交響曲第38番「プラハ」は、特に、第1楽章の優雅なメロディや軽やかなリズムが際立ち、素晴らしい曲であることを再認識しました。
「プラハ」における、ポール・メイエさんの指揮は、意外にテンポが速くなく中庸で、旋律を浮き彫りにしていて好印象でした。メンデルスゾーンの「コンチェルト・シュトック」では、メイエさんと西川さんのクラリネットの妙技が披露され楽しめました。
後半2曲は、ピアノ曲を編曲した作品。ジャレル(1958年~、スイス)の「ドビュッシーによる3つのエチュード」は、響きが繊細で、ドビュッシーの交響詩「海」を連想させる部分も。ムソルグスキー「展覧会の絵」は、太田さん(tp)や客演アルトサックス奏者の活躍もあり堪能。
(群響Facebookからお借りした演奏写真)
ポール・メイエ(指揮)
右に、ポール・メイエ(cl)、左に、西川智也(cl)。
群馬交響楽団。多分、「展覧会の絵」を演奏しているところ。
(出演者のプロフィール)
ポール・メイエ・ホームページ:Paul Meyer
11月26日の上田公演のチラシ。
(あらかじめ聴いたCD)
モーツァルト:交響曲第38番「プラハ」。バリー・ワーズワース指揮カペラ・イストロポリターナ。ナクソスレーベルのモーツァルト交響曲全集から。
モーツァルト:交響曲第38番「プラハ」。カール・シューリヒト指揮パリ・オペラ座管弦楽団。(Concert Hall 1963年録音)。特に第3楽章が高速テンポです。
2つのクラリネットのための協奏曲集。ミシェル・ポルタル(cl)、ポール・メイエ(cl、指揮)ベルギー王立ワロニー室内管弦楽団(2018年録音)。メンデルスゾーンの「コンチェルト・シュトック」を聴きました。今回、新たに購入したCDです。
ムソルグスキー(ラヴェル編曲):展覧会の絵。クリストフ・フォン・ドホナーニ指揮クリーヴランド管弦楽団(1989年録音)。
【群馬交響楽団ホームページ】