先日、タワーレコード(ミニ)の松本店に寄ったら、クラシックの売り場に999円シリーズのパンフレットが置いてありました。ジャズと同じく、EMIJAPANからの発売です。クラシックの再発CDは廉価盤も多いですが、国内盤で999円は安いほうです。パンフレットを見てみると、第1期100タイトルの中に、エマニュエル・パユ(ベルリン・フィルのフルート奏者)のテレマンやハイドンのフルート協奏曲集がありました。このあたりは買おうかと思います。今夜のジャズもフルートで。
ERIC DOLPHY (エリック・ドルフィー)
IN EUROPE VOL.1 (Prestige 1961年録音)
実は、別のアルバムを聴いてみたのですが、いま一つなので、こちらのドルフィーのものを取り上げました。はじめに聴いたのは、ビル・エヴァンス(p)が参加しているハービー・マン(fl)の「Nirvana」(Atlantic)です。かつてLPで持っていて売却したことがあり、今回廉価盤CDが出されたので購入し、改めて聴いてみましたが、残念ながら感想は変わりませんでした。
エリック・ドルフィーですが、ブッカー・リトル(tp)やフレディー・ハバード(tp)などと、ジャズ史上に残る作品を作っています。それらは、もちろん素晴らしいのですが、僕の好みは、どちらかというと、ドルフィーとリズム・セクションだけでやったワン・ホーンもので、「In Europe」や「Last Date」、「Out There」あたりの作品です。
メンバーは、ドルフィー(bc, fl)、ベント・アクセン(p)、エリック・モーズホルム(b)、チャック・イスラエル(b、Hi Flyだけ)、ヨルン・エルエフ(ds)で、コペンハーゲンにおけるライブ録音です。曲は、ドルフィー(fl)とイスラエル(b)による「Hi Fly」、ドルフィー(fl)とリズムセクションによる「Glad To Be Unhappy」、ドルフィーのバスクラリネットソロによる「God Bless The Child」、ドルフィー(bc)とリズムセクションによる「Oleo」の4曲。
フルートによる演奏では、息遣いも録音されていて、音圧の強さが伝わってきます。チャック・イスラエル(b)のステディなリズムに乗って、楽想を発展させた「Hi Fly」では、ドルフィーの出している音を洩らさず聴こうとずっと集中して追いかけました。ベース・クラリネットによる2曲は、ドルフィーだけにしかできない演奏で、音色の面白さとともに、ことに「Oleo」における闊達で迫力のあるプレイは、かなりスリルが感じられて、木管楽器一本によるものとは信じられない。
【CLASSIC名盤999パンフレット】