安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

上田市の「真田氏歴史館」を初めて訪れ、開催中の企画展「真田信綱・昌輝」を観ました。

2024-08-19 19:30:00 | 展覧会

上田市真田町は、真田氏の居館や本城があったところで、真田氏歴史館(上田市営)が設けられていて、真田氏に関する展示を行っています。

    

チラシ

(展示の概要)

真田信綱、昌輝兄弟は真田幸綱(幸隆)の長男と次男。主に上野(群馬県)方面の最前線で活躍し、天正三年(1575)頃には、三河・遠江方面に転戦しています。武田軍と織田・徳川連合軍が戦った長篠の合戦で武田軍は大敗。信綱、昌輝共に戦死しました。

2025年は長篠の合戦から450年が経過する節目の年で、これを機に、信綱の首級を包んで持ち帰ったとされる「血染めの陣羽織」や、上田小県地域に残る最古の検地帳である「真田氏給人知行地検地帳」など、信綱・昌輝に関連した資料を紹介しています。

(真田氏系図)

 

今回の企画展は、真田昌幸の兄の信綱、昌輝に関するものです。

 

(真田幸隆、信綱、昌輝について)

(今回の主な展示品)

血染めの陣羽織。長篠合戦で戦死した真田家当主、信綱の首級は、家臣の白川勘解由兄弟によって戦場から持ち帰られ、信綱寺に葬られた。その際に首を綴んできたのが、本陣羽織であったと伝えられる。

四阿山奥宮社殿扉。第4次川中島合戦の翌年、幸綱と嫡男、信綱は四阿山奥社を連名で修築。そのことがこの扉に記されている。

黒漆塗仏二枚胴。江戸享保年間(1716~36)に位牌所である信綱寺を移築した際に、信綱墓伝承地の土中から発見されたもの。

信綱の首級を持ち帰ったと言われる白川勘解由兄弟所用と伝わる白四方の旗指物。真田本家当主の旗は、中世以来「黒四方」であった。

真田氏給人知行地検地帳。真田昌幸が真田本原で行った検地を記帳したもの。信綱からの代替わり検知と思われ、信綱ならびにそれ以前の検地を「古検知」として反映させている。上田小県地域に残る最古の検地帳で、天正6~7年(1578~9年)頃に行ったもので、現資料は、江戸期の写本のもよう。

(企画展以外の展示の中から)

これが最も興味を惹きました。天正13年(1585年)真田昌幸宛 豊臣秀吉の書状。本物です。

 

(展示は撮影不可です。他をちょっと撮影しました。)

周辺の案内図

真田氏歴史館入り口

真田幸村の彫刻

館内

TVドラマ「真田太平記」のポスター。

すぐ隣にある「真田庵」。食事や喫茶ができます。

今回は時間の関係で入りませんでしたが、次回は、この「くるみおはぎ」を食べてみたい。また、真田氏居館跡や砥石城址、真田本城跡などにも出かけてみたい。

【真田氏歴史館】

住所:長野県上田市真田町本原2984番地1
電話:0268-72-4344
ホームページ:真田氏歴史館 - 上田市ホームページ (city.ueda.nagano.jp)


草津夏期国際音楽フェスティヴァル演奏会【西村朗:「神秘的合一」、モーツァルト:フルート協奏曲(K.H.シュッツ(fl)他】

2024-08-18 19:30:00 | クラシック演奏会

8月17日(土)に、初めて草津夏期国際音楽フェスティヴァルに出かけ、オープニングコンサートを聴きました。

   

チラシ表

(出 演)

オルガン:クラウディオ・プリツィ
ピアノ:高瀬アキ
フルート:カール・ハインツ・シュッツ
指揮:飯森範親
管弦楽:群馬交響楽団 (コンサートマスター:福田俊一郎)

クラウディオ・プリツィさんは、イタリア出身で、オルガン、チェンバロ、指揮者として演奏活動を行い。レパートリーは、後期ルネサンスから前衛音楽までと広い。フランチェスコ・モルラッキ音楽院教授。カール・ハインツ・シュッツさんは、シュツットガルトフィル、ウィーン交響楽団を経て、現在、ウィーンフィルの首席ソロ・フルート奏者。飯森さんは、現在、群響常任指揮者、パシフィックフィルハーモ二ア東京音楽監督、日本センチュリー響首席指揮者、山響桂冠指揮者などを務め、CDも多数。

(曲 目)

西村朗 / オルガンのための幻想曲(2017)
西村朗 / 「ヴィシュヌの化身」第6曲「カルキン」(2002)
西村朗 / ピアノとオーケストラのための「神秘的合一」(2023) 

〈休憩〉

モーツァルト / フルート協奏曲  第2番  ニ長調  K.314  (285d)
ドビュッシー / シランクス (カール=ハインツ・シュッツ(fl)さんのアンコール曲)(曲名が違うかもしれませんが。)

モーツァルト / 交響曲  第40番  ト短調  K.550

(感 想)

演奏会の前半は、昨年お亡くなりになったこの草津国際アカデミーの西村朗音楽監督の追悼演奏でした。『オルガンのための幻想曲』は、プリツィさんのリードオルガンが文字通り幻想的で、『ヴィシュヌの化身』第6番と「神秘的合一」は、高橋アキさんの超絶的な演奏がすごかった。

モーツァルトのフルート協奏曲第2番のソリストは、ウィーンフィルのカール=ハインツ・シュッツ。長身でスマートな身体からの豊かな音量と、金属的でない柔らかめな音色が素晴らしく、飯森さん指揮の群響の伴奏もよくて、ずっと耳を傾けっぱなしでした。

モーツァルトの交響曲第40番は、名曲中の名曲なので、それだけで良かったのですが、弦の響きがもう一つという感じでした。いつもは、高崎芸術劇場で聴いているので、ホールの響きのせいかもしれません。草津町は、意外と近いので、また出かけたいと思います。

(演奏写真 群響facebookからお借りしました。)

   

草津音楽の森国際コンサートホール外観。

高瀬アキ(p)、飯森範親(指揮)群馬交響楽団

   

高瀬アキさんと飯森範親さん。

カール=ハインツ・シュッツ(fl)と群響。

   

飯森範親さんとカール=ハインツ・シュッツ(fl)さん。

(カール=ハインツ・シュッツさんのプロフィール)

【草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル ホームページ】

草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル (kusa2.jp)

【群馬交響楽団】

住所:群馬県高崎市栄町9-1 高崎芸術劇場3階
電話:027-322-4316
ホームページ:群馬交響楽団 (gunkyo.com)


ジュリー・ロンドン「AROUND MIDNIGHT」、ジャズ批評2024年7月号「銀幕の歌姫たち」。

2024-08-17 19:30:00 | ヴォーカル(E~K)

ジャズ批評2024年7月号の特集「銀幕の歌姫」中に紹介されている、女優さんのアルバムを続けて聴いています。今回は、映画女優からスタートしましたが、歌が本業といっていいジュリー・ロンドンです。

   

表紙

(ジュリー・ロンドンの紹介ページ) 

   

JULIE LONDON (ジュリー・ロンドン)
AROUND MIDNIGHT (LIBERTY 1960年録音)

   

ジュリー・ロンドン(1926~2000年)は、映画女優からのスタートでしたが、現在は、ポピュラーやジャズを歌った歌手としての方が有名だと思います。彼女は、声域が低く、低音の魅力で、リラクゼーションに富んだ歌唱が多く、僕も好きな歌手です。

このアルバムの編曲とオーケストラの指揮は、ディック・レイノルズ。弦を使ったり、ビッグバンドを使ったりと、曲に合わせて、変化に富んだ伴奏ぶりです。ボーカル・コーチであったボビー・トゥループとジュリー・ロンドンは1959年に結婚していて、本アルバムでは、彼の曲を1曲歌っています。

曲目は、次のとおり。

1  'Round Midnight (Bernie Hanighen,  Thelonious Monk,  Cootie Williams)
2  Lonely Night in Paris (Bob Alciva,  Bobby Troup)
3  Misty (Johnny Burke,  Erroll Garner)   
4  Black Coffee (Sonny Burke, Paul Francis Webster)
5  Lush Life (Billy Strayhorn)
6  In the Wee Small Hours of the Morning (Bob hilliard,  David Man)
7  Don't Smoke in Bed (Willard Robison)
8  You and the Night and the Music (Howard Dietz,  Arthur Schwartz)【貴方と夜と音楽と】
9  Something Cool (Billy Barnes)
10  How About Me? (Irving Berlin)
11  But Not for Me (George Gershwin,  Ira Gershwin)
12  The Party's Over (Betty Comden,  Adolph Green,  Jule Styne)
ボビー・トゥループ作曲の「Lonely Night in Paris」以外は、スタンダード曲です。ジューン・クリスティの歌で有名な「Something Cool」を取り上げていて、それも注目されます。

ジュリー・ロンドンの多くのアルバムの中では、ヒット曲「Cry Me a River」を収録したアルバム「Julie is Her Name」が最も人気がある気がしますが、この「Around Midnight」も凝ったジャケット、夜をコンセプトとした選曲、歌と編曲の良さで、聴かれている方も多いのではないかと思います。ハスキーな声の魅力で、真夜中の気怠さ、雰囲気を醸し出している「Around Midnight」や「Black Coffee」、ジャジーなビッグバンドに乗ってスイングした「You and the Night and the Music」や「But Not for Me」など、リラックスできる好作品。
 
(参考)本作から「You and the Night and the Music」が聴けます。
 
 
(安曇野市宅で聴いているところ)

飾ってあるレコードは、ジュリー・ロンドンのリーダー作で、右から「Calendar Girl」(Liberty オリジナル盤)、本作「Around Midnight」(Liberty 東芝盤)、「Whatever Julie Wants」(Liberty オリジナル盤)。

今まで7作について、ブログにアップしてありますが、その中から2つにリンクを貼りました。ご興味のある方は、ご覧ください。

ジュリー・ロンドン LIVE AT NEW LATIN QUARTER 

ジュリー・ロンドン JULIE IS HER NAME VOL.1 VOL.2 


うどんとんかつの長野市篠ノ井「石川亭」で夕食。上州もち豚が美味しい。

2024-08-16 19:30:00 | グルメ

久しぶりに、長野市篠ノ井方面に行ったので、うどん、とんかつの石川亭を訪れました。地元では、人気店で、ランチなど平日の昼間は混み合います。とんかつとうどんのセットを注文しました。

石川亭では、原材料に拘り、使っている豚肉は、群馬県産のブランド豚である「上州もち豚」です。ことに、とんかつを美味しくいただきました。次回は、ロースかつ定食やカツ丼をいただいてみたい。

 

お店の外観。駐車場は、道を挟んだ手前にあり、数台程度停められます。

入口

上州もち豚の説明書き。

メニューの一部。ロース80gとつけうどんのセットを注文。

まず、ソースと漬物などが運ばれてきました。

ダブル・しょうゆセット。

うどん。長野県で普通に食べられているうどんです。

醤油ベースのうどんの汁。そう塩辛くありません。

薬味。大根おろし、刻んだネギ。そこに天かすも付いてきました。

漬物。

このうどんは、コシもありますが、柔らかめで食べやすい。

ロースカツ80gです。キャベツの量が多いのも良かった。

しっとりとした柔らかめのカツです。なかなか美味しい。高崎か前橋に出かけた際、上州もち豚を提供しているお店でとんかつを食べても良さそうです。

【石川亭】

住所:長野県長野市篠ノ井布施高田882-4
電話:026-292-1380
ホームページ:うどんとんかつの石川亭 | 長野市篠ノ井にあるうどんととんかつのお店です。 (ishikawatei.com) 、うどんとんかつの石川亭 (うどんとんかつのいしかわてい) - 篠ノ井/うどん | 食べログ (tabelog.com)


フィリー・ジョー・ジョーンズ「Drums Around the World」、ジャズ喫茶「アンの家」で絶品りんごジュース。

2024-08-15 19:30:00 | ベース・ドラムス

先日、松本市梓川のジャズ喫茶「アンの家」に行ったら、地元の農家が造っている「りんごジュース」を勧められました。いただいたところ、本当に爽やかな甘さで、絶品といってもいい品物でした。ジャズ喫茶の大型スピーカーで聴きたいアルバム。

PHILLY JOE JONES (フィリー・ジョー・ジョーンズ)
DRUMS AROUND THE WORLD (JAZZLAND 1959年録音)

   

フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds, 1923~1985年)は、マイルス・デイヴィス(tp)やビル・エヴァンス(p)との共演でよく知られているドラマーですが、彼自身のリーダーアルバムも多数あります。本作は、1959年の比較的初期に録音されたもの。

メンバーは、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)、リー・モーガン(tp)、ブルー・ミッチェル(tp)、カーティス・フラー(tb)、ハービー・マン(fl, ピッコロ)、キャノンボール・アダレイ(as)、ベニー・ゴルソン(ts)、サヒブ・シハブ(bs)、ウィントン・ケリー(p)、サム・ジョーンズ(b)、ジミー・ギャリソン(b)。当時のオールスターが勢揃いしています。

曲目は次のとおり。

1  Blue Gwynn (Philly Joe Jones)
2  Stabelemates (Benny Golson)
3  Carioca (El Tambores) (Edward Eliscu, Gus Kahn,  Vincent Youmans)
4  The Tribal Message (Philly Joe Jones)
5  Cherokee (Ray Noble)
6  Land of the Blue Veils (Benny Golson)
7  Philly J. J. (Tadd Dameron)
フィリー・ジョー・ジョーンズ作が2曲、ベニー・ゴルソン作が2曲、タッド・ダメロン作が1曲に、「Carioca」と「Cherokee」は有名ジャズスタンダード。「Stabelmates」も良く知られた曲で、ドラムソロの曲もありますが、親しめる選曲です。

フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)の出番が多く、「The Tribal Message」は伴奏無しのドラムソロ曲です。ドラムソロでも彼の場合は、リズムもサウンドも多彩で、飽きないです。また、リー・モーガン(tp)、キャノンボール・アダレイ(as)、ウィントン・ケリー(p)らのソロも入り、放っておくにはもったいないハードバップアルバム。大型コンボで、アンサンブルが今一つ整理されていない感もありますが、エキゾチックなサウンドが楽しめ、リー・モーガン(tp)の輝かしいソロが入る「Blue Gwynn」やハービー・マンのピッコロが入る「Cherokee」あたりが面白い。

   

レコードのレーベル。僕の持っているものは、JAZZLANDからの再発で、多分、1966年発売。オリジナルは、Riverside  RLP  12-302で1959年発売です。
 
(参考)本作から「Blue Gwynn」が聴けます。
 
Blue Gwynn (youtube.com)


(安曇野市宅で聴いているところ)

飾ってあるレコードは、3枚ともフィリー・ジョー・ジョーンズのリーダー作で、右から「Blues For Dracula」(Riverside OJC盤)、本作「Drumus Around the World」、「Showcase」(Riverside OJC盤)。ドラキュラの方が夏向けだったかもしれません。
 

【ジャズ喫茶 アンの家】

住所:長野県松本市梓川梓459
電話:070-5455-1941
営業:水曜日~日曜日 13時~19時。定休日:月曜日・火曜日

 
お店の外観。蔵の中がジャズ喫茶になっています。
 
 
ジャズは、アルテックのスピーカーで鳴らしています。マスターは、クラシックもお好きで、クラシックの再生には、ロジャースのスピーカーを用いています。
 
 
入店時には、マイルス・デイヴィスの「Circle In the Round」が流れていました。
 
 
持参した、フィリー・ジョー・ジョーンズの「Drums Around the World」をかけていただきました。
 
 
マスターおすすめのりんごジュース。グラスに一杯は500円でしたが、価値ある一杯です。
 
 
農園あづさの「大樹のりんごジュース」。(参考)農園あづさのホームページ:農園あづさ (nouenazusa.official.ec)
 
 
夏の暑い盛りに、最適なジュースでした。その前に珈琲もいただきましたが、珈琲も美味しかったです。