群馬交響楽団の定期会員になっていて、ほぼ毎月高崎芸術劇場に演奏を聴きに出かけています。しかし、最近、別の予定が入ってきて、出かけられない回が増えています。7月公演にも行けなかったので、その演奏曲目を手持ちのCDで聴いてみました。
また、最近購入したピアニストの阪田知樹のCD「ILLUSIONS」が、良かったので、それについて、まず触れます。
阪田知樹 (TOMOKI SAKATA)
ILLUSIONS (KING 2019年、2020年録音)
阪田知樹(p)さんは、東京芸大を経て、ハノーファー音楽演劇大学大学院に在籍。2016年フランツ・リスト国際ピアノコンクール優勝、2021年エリザベート王妃コンクール第4位、内外のオーケストラと共演するとともに国際音楽祭へ出演、作編曲も多数。
(収録曲)
1 ミリー・バラキレフ(1837-1910):東洋風幻想曲《イスラメイ》
2 フレデリク・ショパン(1810-1849)(バラキレフ編曲): ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 作品11より第2楽章「ロマンス」
3 フランツ・リスト(1811-1886): リゴレット・パラフレーズ S.434/R.267
4 ピョートル・チャイコフスキー(1840-1893)(サムイル・フェインベルク(1890-1962)編曲): 交響曲第5番 ホ短調 作品64より第3楽章「ワルツ」 世界初録音
5 チャイコフスキー(フェインベルク編曲): 交響曲第6番 ロ短調 作品74『悲愴』より第3楽章「スケルツォ」
6 セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)(阪田知樹編曲): 私は彼女のもとにいた 作品14-4 世界初録音
7 ラフマニノフ(阪田知樹編曲): ヴォカリーズ 作品34-14 世界初録音
8 リスト:ハンガリー狂詩曲 第2番 嬰ハ短調 S.244/R.106 (カデンツァ:阪田知樹)
(感想など)
今まで阪田知樹さんの演奏は、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番と第3番、辻彩奈(ヴァイオリン)さんの伴奏と、計3回聴いたことがありますが、このCDを聴くと彼自身のリサイタルに行きたくなりました。超絶技巧に加えて、音色の素晴らしさや、彼自身の編曲の良さにも俄然注目しました。
阪田さん自身の編曲によるラフマニノフの「私は彼女のもとにいた」と「ヴォカリーズ」は、しっくりときて、感情移入もできて素晴らしい。美音が際立ち、メランコリックな情緒も感じられました。リストの2曲も圧巻でしたが、チャイコフスキーの交響曲の2曲は、ピアノ一台では、そもそも厳しい気がしました。
ライナーノートにある演奏写真。
阪田知樹ホームページ:Tomoki Sakata 阪田 知樹 | Facebook
(群響2024年7月定期演奏会の曲目を手持ちCDで聴きました。)
チラシ表。
今回のプログラムは、モーツァルト:6つのドイツ舞曲、コルンゴルト:ヴァイオリン協奏曲、R・シュトラウス「家庭交響曲」でした。演奏会には行けませんでしたが、次のCDを聴いてみました。
コルンゴルト:ヴァイオリン協奏曲。ヴィルデ・フラング(vn)、ジェイムズ・ガフィガン指揮フランクフルト放送交響楽団。(2015年録音)。コルンゴルトのヴァイオリン協奏曲は、最近、日本の演奏会で取り上げられることも増えているように思います。今回はダメでしたが、どちらかで聴いてみたい。
リヒャルト・シュトラウス:家庭交響曲。ルドルフ・ケンペ指揮シュターツカペレ・ドレスデン。交響曲ですが、連続して演奏され交響詩のような感じも。第4部などトランペットをはじめ演奏がすごくたいへんだと思われ、よく群響が演奏会で取り上げたものだと感心。実演を聴いてみたかった。