日本と腹黒い世界との差は、正にシラスとウシハクの差じゃないでしょうか。日本人は権力の上に権威があって素晴らしい国を造り上げて来ただけに、権力を持ったものも余り無茶はしないように思えます。
それに比べてウシハクの世界は悪事のスケールが日本とは段違いです。Chinaのあの賄賂の凄まじさを知ると日本人の悪党が可愛く見えてしまいます。
宮崎さんが、そんな世界、特にロシアを取り上げてくれています。正に金の亡者達の争いです。
China等も、あの賄賂などが国の為に使われればもっと良い国が出来ていたのにと何時も思ってしまいます。
やはり、ウシハクの世界は腹黒い。所詮日本人には理解できないのでしょう。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和三年(2021)4月19日(月曜日) 弐 通巻第6870号
米露はいつまで制裁合戦をやっているのか
オルガリヒの在米資産凍結はかなりのブローだがプーチンは何故かケロリとしている
報復合戦が続く。
アメリカはウクライナ問題でロシアの富豪を制裁してきたが、トランプ政権の2019年1月、オレグ・ウラジーミロヴィッ チ・デリパスカへの制裁を解除した。
デリパスカはユダヤ人で、ガス企業「ルサル」の社長だった。プーチン政権下で利権をむさぼった新興財閥群は、ほかにアブルモ ヴィッチ(石油王)やユコスのホドルフスキーらがいた。
彼らは政権から離れ、資産を海外へ移るなどの行為を見とがめられ、次第にプーチンとは距離をいた。ホドルフスキーは逮捕さ れ、十年の服役後、欧州へ逃れた。
アブルモヴィッチは2008年には洞爺湖サミットに出席するほどの政治銘柄でもあったし、フォーブスの世界富豪ランキング では、十位をつけた。資産280ドル。自家用飛行機も所有するほどだったが、現在は落剥しているという。
バイデン政権になって制裁が復活した。
4月2日にナワリヌイ毒殺未遂に関与したとして、ロシアFSB局長のボルトニコフら七名を制裁リストに加えた、とした。
4月15日に、米国は「2016年の大統領選挙へサイバー戦術で介入した」としてロシアへの制裁を追加し、25のロシア企 業と25人のオルガリヒ(ロシアの大富豪たち)の在米資産を凍結した。EU、英国、カナダ、豪も同様な措置を講じた。
その金額たるや1兆ドルと見積もられる。
米国マサチューセッツ州にあるケンブリッジ国家経済研究所によれば1兆400億ドル。アメリカが講じた経済制裁はロシアに とって強烈な武器となっている、筈だ。
ところが、それほどの悲惨さをロシアは顔に出しておらず、制裁の噂が流れる直前に米国から1200億ドルがごっそりと引き出 され、ロシアに環流した事実も一方で判明している。
ゲンナジー・ティムチェンコは対露制裁リストのトップに載っている。
スイスのテクノロジー企業「エリコン」の40%株主、スイスの機械メーカー「Sulzer」の57%株主である。資産は 160億ドル内外。
ヴェクセリベルクはロシア版シリコンバレー「スコルコヴォ」の総裁。プーチンの親友としてしられる。
ヴァチェスラーヴ・プロコフィエフもプーチン大統領の友人。投資会社「ヴォルガグループ」の創業者。エネルギー、輸送、イ ンフラに重点を置くビジネス展開で知られる。
過去にもアメリカはロシア大富豪を狙い撃ちして在米資産凍結にでたが、直前にかれらは口座移動などで対応していた。
▲個人への制裁はどれほどの影響があったのか?
中国への適用例が参考になる。
2019年に香港大乱の責任者を制裁したことがある。直前に共産党幹部の秘書や身内がNYへ飛んで口座を緊急に移し替え た。
しかし市場は荒れた。ロシア国債は外国人投資が20%急減する一方で、赤字国債の増発は40%増。これでは株も通貨も暴落 する。ルーブルは紙くずに近い。この二年間でロシアルーブルの対米為替レートは65から75へと14%近い下落ぶりである。
しかもバイデン政権は追加制裁を予定している。
燻る続けるウクライナ東部の情勢だが、国境にロシア兵が数万終結している。
もし、ウクライナへの介入があれば、バイデン政権は追加報復にでるとしているが、クレムリンは「バイデンはプーチン大統領を 人殺し呼ばわりした。米国は平和を希求しているとは思えない。これでは一歩前進二歩後退ではないか」と不満やるかたなく、報 復に米国へ制裁を発表した。
ところがロシアの制裁の中味はと言えば、ガートランド国連大使、スーザン・ライス(元大統領補佐官)、クリス・レイFBI長 官らの「ロシアへの入国禁止」(これって、制裁に該当するのかなぁ)。
チェコも18人のロシア外交官退去を命じ、ロシアは報復でモスクワ駐在チェコ大使館員20名を「スパイ容疑」で国外退去を 命じた。
世界が日本のシラス国の素晴らしさに気がつくのは何時のことでしょうか。それとも、その前に日本が消滅するのでしょうか。
さて、世界はどちらに行き着くのでしょうか。ねずさんの言われるように日本が勝つことを期待したいものです。