健康不安を囁かれるどころかもう死んでいるとまで噂されているプーチンがタジキスタンへ飛んだそうです。本物なのでしょうか。
宮崎さんがその意図は何かと書いてくれています。プーチンにとっては行かざるを得ないなにかがあるのでしょうか。
あせりでしょうか。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和四年(2022)7月6日(水曜日)
通巻第7394号
プーチンはなぜタジキスタンへ飛んだのか
アフガニスタン旧政府幹部の亡命先、中国軍が進出したから?
プーチン大統領は六月末にタジキスタンを訪問した。
ソ連時代にアフガニスタン侵略の前線基地だった。現在もロシアとタジキスタンは防衛協定が継続しており、ロシア兵が駐屯。巨 大なロシア軍基地がある。
タジキスタンに焦点があてられた理由はアフガニスタンから米軍撤退のおり、反タリバンならびに旧政府軍が逃げ込んだこと。
つぎに中国へ繋がる回廊があるため、中国が神経をとがらせ、ひそかに中国軍が監視基地をおき、あまつさえ、中国軍とタジキ スタン軍が共同演習を繰りかえしている。このため中国はタジキスタンもBRI(一帯一路)の重要拠点としていること。
この複雑な状況にアメリカが絡んだ。
6月16日に、米中央軍司令官のマイケル・クリラ将軍がタジキスタンを訪問し、エモマリ・ラフモン大統領に会ったのだ。公 式発表では「タジキスタンと米国との関係拡大、防衛と安全保障での協力、テロ対策活動、麻薬密売対策などのテーマで話し合っ た」とされた。
ロシアからみれば、こうした中国と米国の動きは不気味に映る。
タジキスタンには既にジョージ・ソロスのUSAIDが人道援助活動を拡大している。
雇用のための教育プログラムを推進しているとされる。これもプーチンにとっては、明らかな敵対行為という認識になる。
米国が着目したのはタジキスタンがアフガニスタンのタリバンに反対する点でロシアと共通の利益があること。元「北部同盟」 を含め、旧アフガニスタン政府幹部の亡命先となっていること。
旧ソ連の中央アジア五ケ国(トルクメニスタン、カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン)はいずれもイスラ ムだが、チュルク系言語で共通する。
ところが例外がタジキスタンだ。もともとこの地にはソグド人が流れ込んだ歴史があり、ペルシア系の『ダリ語』を喋る。牧歌的 なイスラムより、商才があり、外交も抜け目がないとされるのがタジキスタンである。
筆者はウズベキスタンのサマルカンドから国境を超えてタジキスタンのペンジケントという町にはいったことがある。四半世紀ほ ど前だが、パスポート検査もなかった。なるほど、商売人の目立つ町だった。
パワーゲームの複雑は拠点とかしたタジキスタンにプーチンが急遽飛んだ背景である。
それにしても、中央アジアというのも複雑そうですね。と言うか、大国に手を突っ込まれて迷惑しているのでしょう。
どうして、これほどまでに紛争が好きなのでしょうか。宗教が絡むとこうなるのでしょうか。
やはり、神道を世界に広めるべきなのかも。