明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



ここ最近、やること山積みで外に出ることも少ない。いきたい展覧もあったが行けずじまいである。神保町の、オメガスイーツの自分の作品すら観に行けず、写真作品に入れ忘れたサインのために、わざわざ木場まで持ってきてもらう始末である。こちらにはひき続き写真作品を提供していく予定で、画廊では、はばかれる作品も、こちらなら面白そうである。 子供の頃、下町の路地の奥にある小さな工場で、いかにも地元から一歩も出なさそうな老夫婦が、裸電球の下で作業している後ろ姿があまりに侘しく、ゾッとしたものだが、気がついたら自分がそうなっていた。そう思うと、あの老夫婦も案外楽しくやっていたのではないか、と思う今日このごろである。なにしろ若大将は遊んでばかりいたし、植木等は無責任が一番だと、笑いながら歌っていた。今とは時代が違う。
アダージョの、月に一度の打ち合わせに京橋の中央公論新社に集合し、蕎麦屋に場所を移し、今後特集する人物を話し合う。各自、様々な人物を提案するわけだが、毎回、造形はまだしも、背景に人物を配するアイディアに苦労している身としては、話としては面白いが、そんな奴を商店街しかないような所へ、どうやって持っていくんだ、とそうニコニコと飲んでばかりはいられないのだが、話としては面白いので、ニコニコと飲んでしまうわけである。数人の候補が出たところでお開きとなる。雪の降るなか木場に帰り、T屋に寄ってさらに飲んで帰宅。

01/07~06/10の雑記
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