12時半。前日に南房総の和田から届いた鯨の冷凍ブロックを持って外へ出ると、門の前にはすでにK本の常連が集まっていた。映画監督の本木克英雄さんやエッセイストの森下賢一さんの顔も。ぞろぞろと会場のMさんのマンションへ向かう。建設会社勤務のMさんのマンションのゲストルームは広く、抽選で使うことができる。今回で三回目。マンション内に売店があったので片栗粉を買う。用意したクジラはツチクジラで、ステーキ、竜田揚げ、カツには向いているが鍋には向いていない。生で食べるくらいでアクなどないが、血が多く、煮ている間アク状の泡が出続け、見た目が良くない。それをいうのだが、酔っ払い共は説得に応じず水菜でハリハリ鍋だ。という。会場に着き、解凍し終わらないうちに切り分ける。そうこうして舞台俳優の今拓哉さん到着。いただきものの粉があるということで、お好み焼きを作ってくれるという。 鯨は約半分を刺身用に、後を鍋用とステーキ用に。片栗粉をまぶして湯通しし、冷水で洗って水切り。これがうまくいき、鍋は悲惨な状態になることもなく澄んだまま美味しく食べられた。顔が鉄人ルー・テーズに似ていて、声は坂上二朗のSさんが持ってきてくれたドジョウ汁がまた美味しく、今さんの料理も玄人はだしでお好み焼きがまた美味しい。直前まで奥さんの岩崎宏美さんとチェコに行っていたとかで、お土産の、酒を飲む前に飲むと悪酔いしないという酒。これだけが非常に不味かった。風邪薬といわれればそんな感じ。 特にお年寄りが鯨を喜んでくれたのは良かった。地球には70億人くらいの人がいるのだろうが、本日腹の中に、鯨とドジョウが入っている人はそうは居ないであろう。我々だけかもしれない。もし心配だったら、とどめにくさやも食べておけば間違いないであろう。カラオケ装置があるわけでなく、Sさんが年代ものの歌集を持ってきて、今回も都々逸その他歌ってくれた。二次会は門前仲町のま万俵にて。
過去の雑記
HOME