明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



ここ何年も、シャッター切って現像して完成。という作品を作っていない。1カットのためにポーズを変えて人物像を作ってようやく1カット。面倒ではあるが、良いか悪いかはともかく、すくなくとも私の頭の中に浮かんだイメージは可視化できるようになった。外側にレンズを向けず、眉間にレンズを当てる“念写”が理想である私には、それが長らく念願であった。 しかしその反面、何か忘れている物が有りはしないか。それは昨年のグループ展で旧作のセミヌードに十年以上ぶりに再開し、ただそのまま撮った作品を見て、少々遠くまで来過ぎてしまったのではないか?そう思った。次回は自分の作品を被写体とせずヌードだけで個展を、と考えたのはそんな理由もあった。よって手を加えた作品をほんの一部とし、あとは撮影した、ほぼそのままの作品から選択していた。ところが面倒なことばかり手掛けていたので、少々手持ち無沙汰である。柔らかい物ばかり食べていて、何かゴリゴリと顎が疲れるような物が食べたくなって来る。そう思っていた矢先、作品を見てもらった関係者から、色々作り込んでいる作品の方が私らしい。という声が聞こえて来た。 ところで。あれは『あまちゃん』放映の一年前であったろう。夏に房総の魚港を歩いていたら、若い娘達の華やいだ声が聴こえた。近づいてみると若い海女の一団である。全裸の娘までいるではないか。ウエットスーツ姿の年配の海女は時折見かけるが。しかしこの連中。私が近くにいるというのに、まるで目に入らないかのようで知らん顔である。というわけで、久しぶりに心地よく顎が疲れた私であった。

オイルプリント制作法

インキング映像↓

http://youtu.be/kZozcEqgKsE 

過去の雑記

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