会場で元東京創元社の戸川安宣さんとお会いする。ジャズ/ブルースシリーズから1年で転向した最初の個展に来ていただき、さらに乱歩で初仕事をいただいた。その時は自分の作品を撮って発表して間もなく。依頼されて撮ったことがなく自信がない。駄目だったら他のカメラマンに撮ってもらうようお願いして自宅で戸川さん、デザイナーと撮影に臨んだ。私の自己流の妙な撮影の様子に明らかに不安を感じたデザイナー氏は「こういうブツ撮りって難しいんだ」と盛んにいっていたが、失敗したら他のカメラマンが撮ってくれるという安心感のせいか、無事そのまま採用された。大きなプリントが並んだ会場で、それを思い出しながら、時間は経つものだと改めて。旧乱歩邸で、乱歩の蔵を調査中に初めてお会いした新保博久さんにも久々にお会いできた。 昨日の朗読ライブの激震がいまだに続いている。こういった時は、強めの酒でもあおって疲れを追い出すのが一番だが、疲れすぎてそれもせぬまま。資料館入り口脇の喫煙所の石のベンチに座っていると、うつらうつらしてしまい、これは無理だと仰向けになり空を見ながら寝てしまった。空を見上げて寝るなど何年ぶりであろうか。数分で人の気配に目が覚めたが。ここ5年程の疲れがドッと出ているかのようである。日曜が最終日。
『特別展 深川の人形作家 石塚公昭の世界』
フェイスブック『石塚公昭の世界』
特別展『百年目に出会う 夏目漱石展』神奈川近代文学館 漱石像出品
『タウン誌深川』“常連席にて日が暮れる”第5回