明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
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資料の末路
制作
/
2017-06-26
用が済んだ資料はオークションなどで売ってしまえばいいではないか、とよく言われるのだが、そうはいかない。常に持ち歩き、電車内、酒場、作業中に読むこともある。粘土のかけらが挟まっていたり絵の具がついていたり。単に資料目的なので、大事に扱おうという気がないから散々な目に遭っているので売り物にはならない。 写真資料ではカバーできない、人となりを把握するのが目的だが、それを知ったからといって造形的に変わるかというとよく判らないが、変わると思って読んでいる。例えば子供の時に遊んでいて石をぶつけられ、額のここに傷があった、なんてどこかに書いてやしないか、とかも気になってしまう。逆に夏目漱石などはあばた顔であったことは書き残されているが、写真では修正されていて判らない。ついでにカギ鼻まで修正させて国民は騙されていた。 誰とはいわないが、特に交通局のフリーペーパーの表紙のために作った人物の中には大嫌いな人物もいた。そんなものは首だけ引っこ抜き、身体の部分とともに資料も捨ててしまった。 次に酷い目に遭う本は明日にでも届くだろう。『座右版 寒山拾得 』(久須本文雄著)こんなことを書いてしまうといかにも寒山と拾得を作りそうに見えてしまうが、円朝を作っている間は円朝一筋である。 『タウン誌深川』愛称通り特集 “明日できること今日はせず”連載3回目は「ヒトダマで失敗した話」挿絵はこちらを見つめる三遊亭円朝である。
HP
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