明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 

一休  


小学生の頃、年寄りはもうすぐ死んじゃうのに、なぜ平気で笑ったり、買い物かごぶら下げて歩いているのだろう?と思ったが、そんな頃、母にねだって大人向けの『一休禅師』を読み、“門松は冥土の旅の一里塚目出度くもあり目出度くもなし“という言葉にホントだ!と驚いた。 毎年大晦日のブログで昨年思い付かなかったこと、出来なかった物ができたか、を振り返ることにしている。何も変わらなければ、ただ一年、死に近づいただけであり、こんな怖いことはない。その恐怖に打ち勝つには、変化を続け、先週にすら戻りたくない。となるしかなく、変化してこそが生きているということだ、とモチーフから手法から長い旅路の果てに変化を続け今に至っている。私を支配続けてきたこの思いは、小四の時に目にした“門松は~”が原因ではないか、と寒山拾得を手掛けて以來薄々感じており、今回予定した最後の一作で、あのとき私の頭に浮かんだ竹竿にシャレコウベ、雲水姿の一休その物が立ち現れることになる。



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