連休中の房総行きは、当初高校時代の同級生と行こうと思っていた。最近奥さんを亡くし、息子は結婚し家を出た。気分転換になるのでは、と思ったのだが、布団の上げ下ろしや食事など、全てやってくれる旅行じゃないと嫌だ、とぬかす。同い年のオヤジ同士、旅館で浴衣で差し向かい、なんて今一つである。布団の上げ下ろしといったって、布団を敷いても畳や板の間に倒れ込んでいる人もいた始末である。酔っ払った男同士、話す内容が当ブログでさえ書けないようなことばかりであったが、そこが良い。しばらく七百六十年前の坊様のことばかり考えていた私には、オールスター戦も終わり、これで後半戦に突入、という心持ちになれた。 房総ではどこでも売っている『寿萬亀』。明治神宮に卸しているそうだが、こういう場合はただの本醸造が一番で、甘めなのに数秒で口中より消え、ベタつくことはない。地の酒に地の魚。こればかりは出かけて行くしかない。