今月は各高校で定期考査が行われています。1年生は高校入学後初めての定期考査であり、中学とは違う高校のテストの”洗礼”を浴びた生徒も少なくないでしょう。
特に進学校に通う高1生は、中学時代には取ったことのない点数や順位にショックを受けてしまう者が多いのも例年のことです。
もちろん、点数が取れないよりは取れた方がいいのですが、たった一回のテストの結果がその後の学力や進路を決定づけてしまうわけはありません。高校最初のテストで感じたことを真摯に受け止め、2回目以降に生かして、少しずつでも点数や順位を上げていければいいのです。
高校最初のテストがあるこの時期、いつも自分が高1の時に受けた最初のテストを思い出します。時は昭和62年(1987年)。長野県の片田舎では、大学受験に関する情報は皆無で、地元の進学校に合格できればそれでOKと思われていた時代。高校進学に満足し、ろくに勉強もせず部活に夢中になり、最初のテストは学年405人中380位。周りの同級生がみな頭がいい別世界の人に見え、「所詮、俺はこのレベルだな」と、始まったばかりの高校時代の立ち位置が決められたかのように思い込んでしまった自分。
母校・伊那北高校
今、当時の自分に声をかけるとすれば、「たった一回のテストで自分の能力の低さを決め付けてんじゃねーよ。大学受験のことすらよく分かってないんだろ?まずは最難関大学を第一志望に定め、要領の良い勉強法で、圧倒的な勉強量をこなしてみろ。東大、京大、早慶上智が意外に近いところにあると気づけるんだよ!」と。
私がそのことに気づいたのは、部活を辞め、クラス替えがあった高2の春のこと。遅かったけど、「やればできるんだ」と努力と結果の相関関係と目標に向かう意義をつかみ、自信が少しずつ回復していくのを実感しました。
やれば誰だって目標を達成することはできます。ただ、それにはその道程を知っていて、指南してくれる書物や人などの存在が必要です。私が英語指導と大学受験のコーチングを仕事にしているのは、自分の経験があったからに他なりません。
さあ、高1生よ。次のテストに向けてリスタートするために、まずは高めの目標設定です。第一志望の大学は決まっていますか?まだなら、大学をとことん調べよう。将来就きたい仕事、今興味を持っていること、単なる知名度や憧れ。どんな切り口からでも、第一志望となる大学が見えてきて、それが学力向上の起点となります。
母校・早稲田大学