東京へ行ってきた。
小田厚の雑木林の、紅葉を過ぎた木々が光に映えてとても美しかった。ポシェットにコンパクトデジカメを入れてはいたが、使い慣れないので撮らなかった。富士山も真っ白。沖永良部の優子さんに雪の富士山の写真を送ってあげると言ったのだが、骨折してしまったので、まだ撮っていない。
ネットの中でWordsworthの詩を見つけた。毎度開けては声をあげて読んでいる。若いころから親しんでいた詩だ。私の基本はここにある。声を上げて読んでいると昔の思いがわき起こってくる。基本姿勢は変らないが、それでも忘れてしまっている純粋なものに出会えて、ことのほかうれしい。
ゲーテだったかな、「むかし響いたものがまたふと鳴り出す。喜びも悲しみも歌になる」
高島屋の入り口で下ろしてもらい、のそりのそりと一人で店内に入った。まずはトイレ。並んでいると、前の人が「和式なら空いていますよ」と声をかけた。「足が悪いので和式は座れないのです」で、後ろの二人に「和式なら空いているそうです」と声をかけた。二人も顔を見合わせて「和式では??」と口ごもった。おかしかった。うふふ、こういう時代になったんですねぇ。
買い物を済ませ、ブリジストンの前の駐車場まで歩いた。松葉杖なしにこんな距離を歩くのは初めてだ。でもならさなきゃ。
大森によって、東名に出て帰ってきた。空は青空、光が当たると車内は暑いくらいだった。家に帰ると寒いからこの落差で具合が悪くなりそうだ。往きの海は荒れて漣が立っていたが、帰りは静か銀から青黒いグラデーションのつむぎのようだった。三つ石の真後ろに利島が見えた。土曜日のせいもあって、真鶴道路は渋滞していた。せっかく小田原まではすいすい来れたのに。
NGOのSHAREから募金の依頼が届いた。SHAREはタイやカンボジアなどで保健・医療活動をしている団体だ。shareには分かち合うという意味がある。
ここのところ解雇のニュースが続いている。shareで気がついたのだが、解雇すればいいのではなく、shareを考えられないだろうか。リストラされる人たちの将来計画を破壊しないですむことはできないのだろうか。たしかオランダでやっていたように思うが??