恒例のパーティの日だ。今回はバングラデシュで活動されているJOCSの医師、宮川先生をお招きしてお話を伺った。先生はスライドを用意されてきて、バングラデシュの概況からはじまって、個人の収入、都市と田舎の格差、病気、少数民族、その問題等について説明してくれた。先生のいる病院はチッタゴン丘陵のチャンドラゴーナにある。感染症が多い。マラリヤも猛威を振るっている。
宮川先生は宇和島の出身。同じ宇和島に岩村昇医師がいた。子どものころから岩村先生の話を聞いて育ち、いつか自分も医師になって、医療の場から置いてけぼりにされている貧しい人々の役に立ちたいと思っていたそうだ。そして派遣されたのがバングラデシュ。家族そろって現地に赴いて奥さんともども活動されている。日本にかえり、来年9月からまた現地に戻って働く。志のある人らしく温厚な素敵な人柄。先生を訪ねてバングラデシュに行こうという計画も持ち上がった。私はチッタゴン丘陵にある日本の坊さんが作った学生寮(下のブログに載っている)をぜひ訪ねてみたい。
思い起こせば、JOCSとのお付き合いは、岩村昇さんの書いた「ネパールの青い空」から始まる。本の後に古切手を集めて換金しているJOCSの取り組みが紹介されていた。我が家は郵便物が多い、切手は捨てられている、なら使用済みの切手を集めて送ろう、とはじめたのがそもそもであった。言ってみれば、岩村先生の心根が通じたことになる。その後もクリスチャンではないが、お付き合いはある。和美さんに連れられて初めてネパールへ行ったとき、JOCSの木村先生の病院を訪ねたことがあった。今年はあれからちょうど10年、宮川先生を招いたことも何かのご縁のような気がする。
宮川先生を支援する会
http://blog.livedoor.jp/hqc00330/
スライドの中にチッタゴン港の写真があった。チッタゴンはバングラデシュ第二の都市。山田真さんの写真が何を撮っているか私はわかる。廃船の解体作業、それによってもたらされる怪我はもちろんだが環境汚染。その廃船の7割が日本製だというのをテレビでみたことがある。そこで山田真さんを検索してみた。奈良にお住まいの写真家のようだ。同じ写真があった。とりあえずここに保存しておこう。
http://www.sof.or.jp/jp/news/101-150/110_3.php
蛇足:
JOCSに集まった使用済み切手はボランティアによって仕分けされ、ダンボール(1箱10kg)に詰め、切手市場で換金される。1箱1万2千円。この売上金が医療ワーカーを海外へ送る資金の一部になる。最近は切手を使う人が少なくなって、使用済み切手の収集が減って資金集めが難しくなっているそうだ。