数日前から、妙に人懐っこいスズメが来るようになった。ヒヨにシフォンをやっていると、すぐそばまで来て自分にもくれとねだるのである。庭の方には鳥の餌台がつくってあり、そこは雀たちに占領されてしまって、他の野鳥は割り込めないでいる。だから、なげあたえるシフォンぐらい、スズメには遠慮してもらおうと思っていたのだが、人間の思惑を察知したのか、行動的にそばに来るのである。見ていると、このスズメは一羽、仲間を連れて来るわけでもない。スズメ以外にもヒヨの声を聞いて集まってくるのは、アオジ、メジロ、ウグイス。
ガラス窓の脇に自生のイヌビワの木がある。その枝に止まって顔を覗き込むのだ。チュンとなずけた。チュンと呼んで、シフォンを投げると、フライングキャッチして持っていく。フライングキャッチが出来るということは、去年の春、DNAに組み込んでやるんだと言って、子スズメにフライングキャッチを教え込んだから、あるいはその一羽かもしれない、なんて勝手に想像している。シフォンをくわえると一目散に一定の方向へ飛んでいく。前の餌台に来ているスズメたちとは方向が違うみたいだ。それにしても群れを作るスズメが一羽でいるとは。果たして生きていけるのかどうか心配してしまう。ハヤブサも来ていることだし、かっこうの餌になる。
春孵った子コスズメたちは、親元を離れ、新しい縄張りを作るのだと読んだが、このスズメは新しい縄張りにここを選んで帰ってきたのかも知れない。聞き耳頭巾があったら、経緯を聞いてみたいよ。
目が悪くなってしまったので定かには見えないが、このスズメ、口をあけていることが多いみたいだ。どこか悪いのだろうか、コンパクトデジカメの拡大で口元を狙ったが、ぼけてしまってよくわからない。kissを用意してみよう。もっともわかってもいかんともしがたいのだが。
聞き耳頭巾があったら、聞きたい話はもうひとつ。
カラスのカポたちは肉をくわえられるだけ口に詰め込んで、専祖畑の方に飛んでいく。だからねぐらは専祖畑か、もっと遠く、岩の山の方だろうと思っていた。しかし夕方、カラスたちがいくつにもの群れに分かれて、時間差で、西の方に飛んでいくのを見た。真鶴を超え、さらに西の方に飛んでいく。泉の山か、それとも箱根に向かう方になのだろうか。聞いてみたい。
窓の向こうの桐の木についていた蓑虫。
ハシボソカラスが根気よくつついて、とうとう枝からはずして持っていった。それが2ケ。最後のひとつは引っ張ってもしごいても取れない。どうするかと思っていたら、下がっている先端をつつき始めた。片足で蓑を押さえ、動かないようにして突付いているのだ。賢い。でも蓑虫もさるもの、ちっとやそっとでは破られない。穴が開いたように見えたが、中を取り出せなかったらしく、翌日また来て、同じように足で押さえ、先端をつついていた。なにやらほそい物を引っ張り出した、そしてもっと太い部分を引っ張り出した。ついに蓑虫も陥落。中身を食べられてしまった蓑虫は、軽くなったのだろう、風に舞っている。
私が見つけた蓑虫は全部食べられてしまったが、生存競争を生き抜いて、この木のどこかに隠れて残っているのもいるかも。
まだ確認には行ってないが、お腹の大きなジョロウグモはまだ健在だと思う。去年、2月過ぎまで自然に生きていたから、まだ大丈夫だろう。暮に大風の吹いた跡、ジョロウグモの幼体を見に行ったら、風に飛ばされたのか、寒さにやられたのか、姿は見えなくなっていた。網をかけていた茶の木には丈夫な糸が残っていた。
玄関の庇のジョロウグモA
洗濯機の上のジョロウグモB