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テイトに敬意をこめて

2018-01-12 14:23:24 | 日記
寒波襲来、最強の寒波と昨日から脅かされている。報道を見る限り、この寒波であちこちに豪雪の被害が出ている。気の毒だ。
ここは幸いなことに雪もなく晴れた一日だが、確かに気温は低い。郵便局まで行こうと思っていたのだが、寒いので出かけられない。来週にしよう。おとなしく家籠りだ。

「言うまいと思えど今日の寒さかな」なんて、暖地に住む私が言ってはおこがましいが、暖地育ちには暖地育ち並の寒さの感じ方だからしかたがない。

毎朝、仕事始めにCDをかける。聞きたいものがあるときはちゃんと選ぶが、朝は面倒なので昨日のままかけてしまうことが多々ある。だからここ数日リストが鳴り響いている。お陰で口をついて出るメロディーもリストが多い。リストはあんまりお気にいりではなかったが、毎日聞いているとそれなりに、さすがと思うようになった。かけているのはユンディ・リのピアノ曲集である。去年の暮は、辻井伸行君の演奏ぶりをBSでよく目にした。必ずと言っていいほどラ・カンパネラの演奏があった。で、このカンパネラをかけたのだった。カンパネラの次に「献呈」があった。CDから流れ出た曲を聴いて、あれ、これシューマンの曲の筈、とラベルを見ると、シューマンの原曲をリストが編曲したものだった。当時は編曲したものは自作同然にみなされていたようである。「献呈」はシューマンの「ミルテの花」の初めの曲。「ミルテの花」とは当時愛誦されていた詩を集めて「ミルテの花」と言う詩集にしたもので、シューマンは歌曲として作曲し、最愛のクララに贈っている。ヨハン・シュトラウスにも「ミルテの花・ワルツ」と言うのがある。私はシューマンの、この「献呈」は好きなんだ。

大晦日、恒例の第九、今年、いやもう去年になるが、エッシェンバッハ指揮の第九はよかった。その後もずっとEテレをつけっぱなしにしていたので、辻井君と三浦文彰君の演奏もきくことが出来た。辻井君は同じ世代の三浦君と初めてのデュエットでとても楽しかったそうだ。曲はフランクのヴァイオリン・ソナタ。

そうそう、その後で去年亡くなった方々の追悼があった。その中にジェフリー・テイトの名前を見た。あのおかっぱ頭の指揮者。彼の演奏は内田光子のモーツァルトのピアノコンチェルトのCDを何枚も持っているので、それで聞いているだけだったから、それほど注目していなかった。
テレビの簡単な説明で、彼が生まれつきの二分脊髄症であったと紹介していた。えっ、二分脊髄症?どんな病気なんだろう。で、二分脊髄症と彼の生い立ちも調べた。びっくりこいた。

二分脊髄症も驚いたが、テイトの経歴にも驚いた。ケンブリッジ大学で医学を専攻し、卒業してから音楽の道に進んでいた。ショルティやカラヤンの副指揮者も務めていた。オペラの指揮も振るっている。輝かしい指揮者経歴だ。しかも車いす使用で。さぞかし苦労があったろう。
内田光子のピアノコンチェルトは、オーケストラは引き立て役、ピアノが主体だから、指揮者にはそんなに注目しなかったんだけど、ごめん、ごめん。改めて、今日からピアノコンチェルトを聴きなおしている。彼の指揮したCdは他に持っていないので、敬意をこめて。
コメント
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