Cogito

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

新茶あわれ2

2011-05-15 09:09:33 | インポート

新茶の放射能汚染で、八芸会の会員たちから問い合わせしきり。それにしてもそろいもそろって、放射能に関する基本的なことを知らない。だから風評に惑わされてしまうんだ。事細かに説明していたら声が枯れてしまった。

                                                         

考えてみれば、私たち世代は学校で原子力について習ったことはなかったように思える。オバサンたちが知らないのは無理はないかも。高校の化学で、最後の方に、原子や陽子、中性子・・なんてことを少し習った覚えがある。もちろん原発の話なんてなかった。でも科学好きな子どもだったから、原子の世界は新しい分野で、興味を持って、ガモフの本をずいぶん読んだ。

当時、マジックハンドなるものが開発された。日比谷で原子力展が開かれ、マジックハンドがよびものだったので、それ見たさに行った。α線、β線、γ線の透過の実験で、厚い鉛板がすべての放射線を遮断していた。マジックハンドにしても、透過にしても、放射線が危険であるからこういう技術が開発されたのだが、新分野の原子力の方に目を奪われて、そっちの方にしか興味がなかった。原子力利用は原爆と同じ土壌にあることなど思いもしなかった。今の、安全だと教え込まれている人たちと大差はない。

                                                         

ずいぶん前のことになるけど、旧岩小のお母さんたちが、「原発のおはなし」って紙芝居をつくったのがあったっけ。そこで和美さんに紙芝居を捜してもらった。夜、それを届けてくれた。1993年に制作しているものだと思う。紙芝居の骨格 は私が書いたが、といっても原稿を渡しただけで、作成にはかかわっていない、だから何人のお母さんたちが参加したかも知らない。とにかく原子力の勉強をしたお母さんたちが自分たちの言葉に変えて、絵をつけて作り上げたものだ。私は完成品もじっくり見ていない。

                                                        

28枚の大判の 画用紙に描いた絵にしっかりしたボール紙で裏打ちして、さらに手書きの原稿が貼ってある。だからすこぶる重い。1993年当時、まだ「もんじゅ」も稼動していなかったんだ。その「もんじゅ」も、もう事故を起こしている。そういえば話はそれるが、日本山のお坊さんたちが、危険な原発に平和の象徴である仏様の「文殊」や「普賢」といった名前をつけるのはけしからんと怒っていた。そうだよな。

                                                         

一通り目を通した。18年も前の作品だから、現状に合わない部分もあるし、絵も表現もいまいちだが、基本的なことはかわらない。これを作ったお母さんたちの多くは、たぶん紙芝居など作ったこともなかったろうが、いろいろ調べて、まとめて、子どもたちにも見せたと思うから、その姿勢はすばらしい。作品づくりに携わったお母さんたち、子どもたちは(いくつになったのだろう)今、福島の原発事故をどう思っているだろうか。

よし、これを写真にとって、ここにアップしよう。

                                                             

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 新茶哀われ | トップ | 玉ねぎ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

インポート」カテゴリの最新記事