日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

地方に増える「買い物難民」?

2009-07-07 20:16:40 | ビジネス
中日新聞のWEBサイトに、消費不振で新規出店の減少率最大 「買い物難民」増加もという記事が掲載されていた。

この記事の最後の方に、大型店舗の出店が無いもしくは少ない県として、鳥取県と島根県が挙がっていた。
実際、実家に帰るたびに感じることの一つが、「買い物が不便」ということだ。
近くにあった生鮮スーパーが廃業してから、10年近く経つだろうか。
それからは、歩いて20分ほどのトコロにある、スーパーしかない状態になった。
まして、ご近所世帯は高齢化が進んでいる状態だ。
郊外の大型総合スーパーに買い物に行くにしても、足となるモノが無いのが現状だ。

ただ、このような問題は何も私の実家のある鳥取県に限ったことではない、と考えるのだ。
ここ名古屋でも郊外型大型総合スーパーが、多くなってきた。
交通の便が良いというよりも、クルマでの利用を最初から考えられているのだろう。
どのお店も、大規模駐車場がある。
しかし、社会全体が高齢化してくると、このような郊外型大型総合スーパーには行きにくくなってくる。
確かに地下鉄などの駅も近くにあるのだが、地下鉄に乗って大型総合スーパーに行く気にはならないだろう。
そもそも、大型総合スーパーへ毎日買い物に行くというコトは考えにくい。
というよりも、毎日の買い物は生鮮食料品などで、総合スーパーへ行く必要はないのだ。

先日発表されたセブン&アイホールディングス3~5月売上などをみても、純利益が大幅に減少している(紹介記事は日経新聞)。
イトーヨーカ堂云々ではなく、売上の多くが総合スーパーによるモノだとすると、「買い物難民救済」が、一つの解決方法かも知れないと、考えるのだ。

高齢者世帯が増えるのは、何も地方だけではない。
都市部にある「公団団地」に住んでいる人たちもまた高齢化が進み、買い物難民になり始めている可能性もあるのだ。
食品の宅配が、人気になり始めているというのは、何も「無農薬」だとか「生産者の顔がわかる」といった食品の安心・安全だけではなく、「家に運んでくれる」というサービス面もあるのではないだろうか?

そのように考えると、小売りのあり方も変わる時がきているのでは?