日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

公衆授乳は恥ずかしい?

2009-07-09 20:35:41 | ライフスタイル
しばらく前に、讀賣新聞のWEBサイトに「公衆授乳」橋本紡夫妻の場合というコラムが掲載されていた。

この記事を読んだ時、「公衆授乳」という言葉があることをはじめて知ったのだが、同時に何処となく違和感を感じた。
私が子供の頃(1960年代)は、街中で授乳するお母さんの姿を当たり前のように見ていた。
今より随分とのんびりとした時代だった、というコトもあるのだろうし、周囲も嫌悪感無く見ていたように思う。
それが、いつの頃からか授乳するお母さんの姿を見なくなった。
そのことに違和感を感じることは無かったのだが、20年ほど前、出産したばかりの友人宅に行った時、丁度授乳をはじめた友人の言葉に、驚いたコトがあった。
それが「ゴメンネ、おっぱいの時間なの・・・」だった。
その時の友人の顔は、どこか申し訳無さそうで・・・。
その頃から、「人の前で授乳をするコトは、恥ずかしいコト」と思われるようになったのかも知れない・・そんなコトを、この記事を読みながら思ったのだ。

改めてこのコトをエントリしたのは、年下の友人がこの春出産をし、出産祝いをネットで探しているとき「ナーシングカバー(別名:授乳ケープ)」という商品を見つけたからだ。
最近、「母乳育児」を希望するお母さんたちが、増えてきているという。
そのようなお母さん向けに、「どこで授乳しても恥ずかしくないように」というコトで、人気があるという(作り方が簡単な割に、高額なのだが・・・)。

周囲にも気遣いをしながら、赤ちゃんもお母さんもリラックスして授乳できるというのは、素晴らしいと思う。
だが、その前に考えたいと思ったが「人前で授乳することは、恥ずかしいコトなのか?」というコトだった。
母乳育児をされているお母さんたちも、電車の中で授乳をすることはまずないと思う。
でも、記事のあるように授乳場所そのものが限られ、それもほとんどが陰に隠れたような場所というコトが多いように思う。
最近では女子トイレにオムツを替えるベビーシートなどは、設置されている所は多くなったが、授乳場所となると、どうなのだろう?

個人的には、電車でお化粧をしたり、モノを食べたりすることと、公開授乳はまったく別モノだと考えるのだ。
お母さんたちが、もっと堂々と授乳できる社会のほうが、自然だと思うのだが・・・古い感覚なのだろうか?

麻生さんより効果的?

2009-07-09 15:03:59 | ビジネス
毎日新聞のWEBサイトに、ジャパンイタリア:ローマでも「カワイイ大使」紹介という記事が掲載されていた。

ご存知の方もいらっしゃると思うのだが、「カワイイ大使」というのは今年の2月に、外務省肝いりで始まった「日本のポップカルチャー大使」の名称だ。
この記事を読むと、既にフランスに行っているようだ。
今回はサミットに合わせ(もちろん、麻生さんに同行しているわけではない)、イタリアに行ったようだ。
「日本ポップカルチャー大使、欧州ツアー」といったところだろうか?
彼女たちが欧州に行くことで、どれだけ日本のポップカルチャーの認知度が上がるのかは、よくわからない。
もしかしたら、麻生さんよりも「今の日本」を紹介するのには、適任かも知れない。
その意味で「麻生さんより、効果的」だと思う。

気になるのは、何故彼女たちだったのだろう?というコトだ。
確かに「カワイイ大使」というサブネームがある通り、可愛らしいし、なんと言っても彼女たちの(ような、若い女性の)口癖が「カワイイ」というコトを考えれば「カワイイ大使」というのは、ウソではないだろう。
問題だと思うのは、「日本のポップカルチャーの象徴」が彼女たちのようなキャラクターや存在なのだろうか?というコトだ。

麻生さんになってから、「日本のポップカルチャー」だとか、マンガなどの「サブカルチャー」などに、政府が力を入れ始めた。
そのこと自体は、歓迎すべきことだと思う。
ただ、「日本のポップカルチャー」と言われた時、村上隆さんを思い出す私などは、彼女たちを見ると「何故、彼女たちが日本のポップカルチャーの象徴なのだろう?」と、思ってしまうのだ。

もう一つは、彼女たちの「欧州ツアー」と連動して、日本のポップカルチャーを紹介するような企画展示というモノがされているのだろうか?という疑問だ。
「カワイイ大使が行った」というだけでは、フランスやイタリアの人たちに「日本のポップカルチャーを紹介した」というコトにはならないのと思うのだ。
折角「日本のポップカルチャーを紹介する大使」を派遣したのだから、同時に企画展示をし、多くの人たちに知ってもらうというくらいの仕掛けが欲しいかったと、今更ながらに思うし、そのための「大使」だと思うのだが・・・。