日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

イオンの野菜作り

2009-07-23 22:55:36 | ビジネス
昨日の新聞各紙のWEBサイトに、「イオングループ、野菜作りに進出」という内容の記事が掲載されていた。
この「野菜作り」進出で、イオングループで扱う野菜が3割程度安くなるという。

ご存知の通り、居酒屋チェーンを展開している「ワタミ」や7&iホールディングスなどは、既に「農業法人」を立ち上げ、本格的に「野菜作り」をしている。
自社で使う野菜を賄うだけではなく、「安心・安全」を生活者に提供できるだけではなく、安定的に安価な野菜が手に入るというメリットがある。
実際、地方の農業団体がレストランを展開するだけではなく、野菜の販売などを手がけるようになってきている。
おそらく、このような流れは徐々に多くなっていくのでは?と、考えている。

特にイオングループのように、大型スーパーなどは「野菜を売る」だけではなく、「お惣菜」や「お弁当・サンドウィッチ」などに関わってくる。
スーパーでの「お惣菜」は、スーパー全体の売上の中でも、比較的高いのではないだろうか?
実際、お昼頃や夕方のスーパーのレジに並ぶ人たちの買い物カゴを見ると、年齢に関係なく「お惣菜」が入っており、お昼の時間帯であればそれは「お弁当」が入っている。
家庭の主婦(=専業主婦)だから、何でも手作りというわけではない。
スーパーのお惣菜の方が、生ゴミが出ないし、場合によっては安価なこともあるのだ。
そのような「お惣菜・お弁当」などに使われる野菜も、自社の安価なものであれば、当然価格も下がるはずなのだ。

このような動きは、衰退の一途を辿っている現在の農業にとって、大きなプラスになると思う。
何より、農家が安心して農作物が作れる。
イオンのような大手スーパーであれば、なおのこと取り引き金額なども大き。

ただ、その前にチョッと考えたいコトがある。
それはスーパーで並んでいる「野菜」自体のことだ。
大手スーパーだけではなく、小さな生鮮スーパーでも、「野菜・果物」に対する「品質管理」はとても厳しい。
味という点では、本当に美味しい野菜が増えているようにおもう。
問題なのは、そのパッケージのことなのだ。

形の揃った野菜が、パックに入って売られている。
丁寧により分けられ、形の揃ったモノがパック詰にされ、店頭に並んでいる。
それを「無選別」となれば、農家にとっての手間が減る。
その分を値下げる、という方法も一緒に考えて欲しいのだ。
何故なら、「無選別」されることによって手間(=人件費)も時間も省ける」コトになるからだ。
なにより、家で調理をするのであれば形などが揃っていなくても、何の不都合もないからだ。