日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

モノ言う首長さんたちと選挙

2009-07-30 18:37:40 | 徒然
衆議院解散後、各政党が選挙に向け「マニフェスト」を次々と発表し始めた。
目を引くのは、「生活者に直接メリットのある政策」だ。
例えば、民主党の「高速道路無料化」や「子育て支援金の支給」だ。
一方、衆議院解散前から大阪の橋下知事などは「今回の選挙では、知事会として支援する政党を表明したい」と、意気込んでいた。
その背景にあるのは「地方分権」だろう。

ここ半年ほどで話題になったコトの一つが「二重・三重行政」だった。
護岸工事など、一つの河川で国と県などが行い、税金の二重払いが長年続いているという指摘だ。
それだけではなく、「地方の生活者が必要なコト・モノは地方が一番よく分っているのだから、地方行政の裁量を増やすと同時に、それに似合うだけのお金をくれ!(「下さい」ではないのが重要)」、と言っている。
他にも、国が行う大型公共事業の一方的な負担金の請求にも「けしからん!」と、声を上げた。

これらの事実が、次々と明らかになるとさすがに生活者の中には「オイオイ、国は税金の二重取りのようなコトを平気でやっているのか!」という気持ちになってしまうのは、当然だろう。
だから「知事会、頑張れ!(というより「橋下知事、頑張れ!」と言ったほうが正しいかも知れない)と言う、雰囲気が生まれてきているのも事実だろう。

しかし・・・民主党のマニフェストに対して相当手厳しい評価をしても、生活者にはピンと来ないのではないだろうか?
少なくとも私には「立場が違うのだから、そんなに息巻いてもね・・・」と、感じになってしまう。

「地方分権」が進めば、疲弊している地方が回復するのか?と言うと、やや疑問なトコロがある。
もちろん、今のような「現場を知らない人が、上から目線作る政策」が、良いとは思わない。
何より一つの「二重・三重行政」など、あってはならないと考えている。
だからと言って、橋下さんが声高に「地方分権」を叫ぶと、チョッとコチラが引き気味になってしまうのだ。

国のやるべき政策と、地方がやるべき政策はあくまでも違う。
国からお金を取ってくるためにお願いするのではなく、対等の立場で話をするコトは良いことだと思う。
「地方分権」の内容がトップにないから、と言って批判するというのは・・・そこに、橋下さんに対する違和感があるのだ。