日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

今度は欧州進出-食の「クールジャパン」?日本茶輸出-

2009-08-03 20:22:21 | マーケティング
朝日新聞のWEBサイトに「欧州仕様」の八女茶150キロ、ドイツに輸出と言う記事が掲載されていた。
昨年サントリー「伊右衛門」がアメリカ進出を果たしたが、今回は大手お茶屋さんではなく、地元のJAと福岡県が共同で作った「福岡農産物通商」と言う企業が、中心となっている。

確かに、昨今の「和食ブーム」の拡大は、欧米に限らず著しいモノがあるようだ。
私は欧州へ行ったことが無いので、その実体は知らないのだが、テレビ番組などで見る限り「これは和食じゃないでしょう・・・」というモノまで「和食」として出されているようだ。
その「和食ブーム」を新規のビジネスチャンスとして、「和食に合う飲み物」として煎茶を輸出するコトにしたようだ。

この記事を読んで、もう一つ輸出して欲しいと思ったのが「和菓子」だ。
随分前、松江の和菓子屋さんが集まりニューヨークで展示会を開いたコトがあったのだが、同じような企画展示も同時に展開すれば、よりインパクトのあるモノになるのでは?と、感じたのだ。
今の時期なら、目にも涼やかな和菓子がたくさんある。
それそこ「目で食す」という日本の食文化の紹介にもなるだろうし、その涼やかなお菓子とお茶の組み合わせは、より一層清涼感のある演出だと言うコトも理解してもらえるのではないだろうか?
なにより、和食の基本となる「季節感」を和菓子は、一番よく表現していると思うのだ。

それにしても、「日本の農産物を輸出して、農業の再構築」というコトが、言われて久しい気がする。
東アジアでは、日本の果物が高級品として扱われ、人気が高いという話もよく聞く。
ところが、「日本の農政」と言うと、まず真っ先に挙がるのは「減反政策」だ。
「お米をたくさん作ると、米価が下がって日本の農家が潰れてしまう」と言うのが、その理由のようだが、何も「国内消費」だけを考える必要はないのでは?

日本の食文化を紹介するのであれば、日本の農作物も一緒に紹介しなくては、全世界に「和食とも似ても似つかない『和食』」が、広まってしまう。
それを阻止(チョッと大げさだが)するのも、日本の農業を守る方法なのでは?

そんなことを、イロイロ考えさせる「八女茶」の欧州進出だ。