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政見放送も、ネットの時代?

2012-12-14 20:32:51 | トレンド
今朝の新聞に、Googleの広告が一面掲載されていた。
ご覧になられた方も多かったのでは?
掲載されていたのは、明後日投票が行われる「衆議院選挙」の党首への一般募集をした質問に対する、回答を含めた放送をする、と言う内容。
「政治家と話そう」
ライブ映像配信だけでは無く、録画された内容を見ることもできる様になっている。
確かその前には、党首の皆さんを集めての討論会をネット中継されていたと思う。

これまで選挙で、立候補者が選挙民に直接話しかける手段というのは、NHKの「政見放送」か「街頭演説」の2つ位しか無かった。
子どもの頃、NHKの「政見放送」を見て「何だかな~?」と思っていた。
もちろん、政治のコトを判って見ていた訳では無いのだが、余りにも単調で紋切り型の立候補者の話には、面白みに欠けるような印象を持っていた。
「政見放送」なのだから、面白い話をする必要はないのだが、抑揚もなく原稿を棒読みする放送を見て「何だかな~」という気持ちになったのだと思う。
「街頭演説」も、先日エントリしたような決意表明のような内容ばかりでは、選挙に行く気にすらならない。

今回Googleが行ったのは、党首だったが選挙区ごとにこの様な選挙民と立候補者が直接話しをしたり、ツイッターなどで意見を聞いたりする、と言う方法が当たり前の様になっていくのではないだろうか?
注目したいのは、一般募集をした市民が直接立候補者(今回は党首だが)に質問をする、と言う点だ。
政治記者さん達が思いも寄らないような質問を投げかける可能性があり、その様な質問によってその立候補者の意外な一面や本音を引き出すコトができるからだ。
想定外の質問や意見に対して、どのような反応・回答をするのか?その時の表情や態度、言葉のトーンなどで、候補者が「政見放送」などで話しているコトとは違う部分を見るコトができる。

「やらせ」などがあっては問題だが、少なくともNHKの「政見放送」とは違い、ライブで双方向の意見を出せる、と言うのはネットが普及したからこそできるコトだと思う。
そして、テレビや新聞などが「信頼できるメディア」だとしても、ネットの特徴である双方向性による、一般の人からの質問や意見で微妙に変わる候補者の表情などを瞬時にとらえ、流せると言うのは、大きな力だと思う。
問題があるとすれば、選挙活動を規制している法律が時代にそぐわないと言う点だけだろう。
旧態依然とした発想しか無い、政治家の皆さんにとっては困った時代かも知れないが・・・。