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女性マーケターから見た日々の出来事

この夏国会前に集まった人達は、どんな投票行動をしたのか?

2012-12-17 06:48:13 | 徒然
昨日行われた衆議院選挙(と最高裁判所裁判官国民審査)では、自民党が圧勝した。
この選挙結果で「政権奪回!」が、実現したコトになる。

選挙期間中、私の選挙区の自民党立候補者は実にスタンダードというか、古い選挙戦を繰り広げていた。
「勝たせて下さい」と「国政の場で、活躍をさせて下さい」、そして「政権奪回」の繰り返しだった。
これでは、一体どんなビジョンを持って国政に臨むのか、震災以降のどんな国のカタチを作っていきたいのか、判らない。
「情に訴える」選挙戦を未だに展開するコトに、とても違和感を感じていたのだが、どうやら日本全国、政党を問わずこのような「情に訴える」選挙戦が、繰り広げられていたのだろうか?
そしてその結果が、自民党圧勝だった。

この選挙結果を受けて、感じたコトがある。
それが今日のタイトルだ。
野田さんが、大飯原発の再開を決めた直後から何度も繰り返された、「脱原発」の国会前のデモや集会。
主催者側の発表の参加者人数なども、数万人単位だったと記憶している。
その人達だけでは無く、「フクシマ事故」発生以来「放射能」に神経質になっている人達にとって、今回の選挙は「原発再稼働」を決めている自民党なのか、「脱原発」を進めたい他の党なのか、と言う選択選挙でもあったはずだ。
デモや集会をしても国が動かないのであれば、自分たちで政権を選ぶしか方法はない。
そのための選挙でもあったはずだ。

その選挙の投票率が、過去最低であったと言うコトは、どういうことなのだろう?
「放射能」に敏感に反応し「脱原発」などに熱心だった層は、20代~30代だったと思う。
この世代層が、以前の選挙から「投票行動に結び付いていない」と言われている。
投票行動などについての分析は、これからと言うコトになるのだが、この「投票に行かない層」が、「放射能に敏感で、この夏国会前に集まった層」と重なるとすれば、彼ら自身が「原発再稼働」を認めたと言うコトになる。

もちろん「小選挙区制」という、選挙制度にも問題があるだろう。
僅かな差で落選した候補者に投票した人達の考えが、国政に反映されないのだから。
それでも、「投票率」が戦後最低という事実は、問題があると思う。
「どうせ、どんな政党になっても変わらない」という、諦めに似た感覚があり投票しなかったとか、「期待した第三極が、旧態依然とした人とくっついて、行く気が無くなった」という人もいるかも知れない。
政治家もこの様な「諦め感」を選挙民に与えている、と言う反省も必要だろうが。

さて、安倍さんが総理大臣となった。
安倍さんや自民党中心の閣僚達は、自分たち政党が作ってきた「数々の負の遺産」をどのように解決するのだろうか?
経済成長だけが、政治家の仕事では無いのだから。