日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

企業を見る目

2012-12-01 21:38:45 | アラカルト
大学3年生の就職活動が、始まった。
4年生の中には、未だ就職が決まらず焦りと不安な日々を過ごしている学生もいるのでは無いだろうか。
私が社会に出たときも「就職難」と言われたが、今よりもずっと就職がしやすかったような気がする。
人口統計的には、新卒者は減っているはずなのだが企業の採用と希望する学生との間のミスマッチ、と言うコトもあるのだろうか。

社会に出て思うコトの一つは、「良い企業とは?」というコトだ。
「名が知れた企業=優良企業」と言う訳ではない。
私が就職をした頃「安定企業」の代表格であった、銀行など金融はバブルが崩壊で、事実上の倒産状態に陥ったりして、決して「安定企業という企業は無い」というコトを知った。
代わりに、当時さほど注目されていなかったIT関連の企業が急成長をした。

だからこそ、就職活動に励む学生達には考えて貰いたいのだ。
「良い企業とは、どんな企業なのか?」というコトを。
ドラッカーは、いくつかの著作の中で「人材は経費では無く、資産である」と書いている。
「資産」という視点で考えれば、「人材育成」は企業にとって大きな投資であり、増やしていく必要がある、と言うコトになる。
「増やす」といっても、単純に「人を増やす」と言うのではない。
「企業にとって、資産を呼べるような人を増やす」という意味でもある。
例えば、特別な技術を持った「匠」のような人材は、企業にとってはなくてはならない人物というコトになる。
一朝一夕でその様な人材に成長するコトはできないが、少なくとも「資産となれる人材」を目指すコトはできると思う。

自分が成長できる事業分野を持っている企業なのか?と言うコトは当然。
安易なリストラという「解雇」や、派遣社員の使い捨てのような体質をもっていないか?等々についても、しっかりと調べて欲しいのだ。
世界一の売り上げがある企業が、従業員や地域社会に対して誠実でないのであれば、良い企業だとは言えないと思う。
そんな視点で、企業を見て欲しいと思っている。

もちろん、入社してから「不良債権」とならない覚悟も必要だと言うコトは、言うまでも無い。