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今「Go Toキャンペーン」を推し進める時期なのだろうか?

2020-07-08 20:06:37 | アラカルト

先週から、東京を中心に首都圏では「新型コロナウイルス」の感染者数が、増加傾向にある。
多くは、夜の歓楽街で仕事をされている方々のようだが、感染者の多くが20代~40代とこれまでの感染者よりも若い世代であるため、一つの懸念がある。
それは「行動範囲の広さ」だ。

これまでのように、老人介護施設のような元々「集団で生活をする高齢者」が、中心であれば「単純な行動制限(家族が施設に行かない等)」で対応することができた。
しかし20代~40代ということになると、ごくごく普通にコンビニに行ったり、電車などの公共交通機関で移動したりすることができる。
「行動範囲が広い=拡散力も大きい」と、考える必要があるだろう。
実際、首都圏の感染者の内何人かは、東京に出かけて感染している、という報告もある。

そのような状況を懸念して、東京都知事の小池さんは「東京から出ない・来ない」という「移動自粛」を要請している。
しかし、国はそう考えていないようだ。
朝日新聞:都の移動自粛要請、菅官房長官は「必要ない」 また食い違い

「また食い違い」とあるのは、菅さんの前に西村経済再生担当大臣が「県間移動は、これまで通り自由」と、発言をしているからだ。
毎日新聞:小池知事と対立再燃?県間移動、西村大臣「これまで通り自由」

ただ、諸外国の感染拡大対策などを見ても、感染が拡がりつつある状況では「移動の自粛」が最優先策とされてきた。
にもかかわらず、前のめりで「これまで通り自由」と政府が言ってしまうのには、多くの人が感じている「Go Toキャンペーン」があるからだろう。

確かに「新型コロナ」で、旅行業は大打撃を受けた。
旅行代理店の最大手であるJTBは、冬のボーナス支給を見送ると、労使の間で合意をしている。
日経新聞:新型コロナJTB、冬のボーナスゼロに 社員1万3000人対象

これ以上、「人の移動が制限される」と旅行業をはじめ様々な業界にダメージを受ける、という判断での発言なのだと思う。
思うのだが、「旅行に行く・行かない」を決めるのは、生活者自身だ。
来月はお盆休みがあり、帰省や家族旅行の為に県間移動をしたい人達は、多いだろう。
実際、私もお盆休みには何とか帰省したい、と考えている。
だが、今のような状況が続くと、お盆休みは我慢して、冬休みまで待とう!という人が出てきてもおかしくはない。
政府が思っているほど、生活者の多くは「新型コロナウイルス」に対して、「どうすれば、1日も早く終息するのか?」と、考えているように感じている。

とすれば、より生活者が安心できるように「県間移動」の基準のようなモノを政府側も考え発表したほうが、良いのではないだろうか?
既に国内外の感染拡大の要因や事例が、報告されているのだ。
それらを基に「県間移動の条件」を自治体ごとで対応できるようにすることの方が、「県間移動の自由」が確保されると思うのだ。

「これまで通り自由です」といってしまうことで、不安に感じる人は多く、「判断基準となるモノを示してくれれば、安心できる」と思っている人のほうが、多いのでは?
「東京や首都圏は、県間移動の自粛」であっても、「新規感染者が2週間以上出ていない地域間での移動は自由」といった目安となる具体的な指針だ。
「Go Toキャンペーン」に前のめりになる前に、分かりやすい指針を出すことによって「Go Toキャンペーン」による、国の政策が上手く稼働すると思うのだ。



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