「新型コロナ」の「変異株」の、感染拡大の勢いが止まらない。
大阪は900人を超す、感染者数となったようだ。
「過去最高の人数」ということだが、今まで本当に900人以上の感染者がいたのでは?という、気がしない訳ではない。
それはPCR検査にまでたどり着けなかった「潜在的感染者」が、いたのでは?という気がしているからだ。
いずれにせよ、今の状況で「東京オリンピック・パラリンピック」の開催は、危ういのでは?という気がしているのだが、東京都と政府、組織委員会、メディアなどは「開催する気満々」のようだ。
とは言っても、海外からの観戦・観客の来日は中止。
選手団とその関係者のみの来日ということになっている。
その観戦・観客として海外から来日する人達の為に、「五輪訪日客アプリ」という「新型コロナ」に対する「健康アプリ」の開発が中止になっている。
対象者が来日しないのだから、当然と言えば当然なのだがデジタル庁は、開発する方向で動いているらしい。
毎日新聞:五輪訪日客アプリ、開発続く 検疫も追跡も・・・神仕様は実現する?
見出しの「神仕様」という言葉に引っかかりを感じるのは、私だけではないと思う。
というのは、「新型コロナ」の感染者との接触情報を知らせるアプリ「COCOA」に、不具合が見つかりその修正が終わっているのか、分からないからだ。
というよりも、ますます責任の所在が分かりにくくなっている、という指摘すら出ている状況なのだ。
朝日新聞:COCOA委託先、増加に懸念 企業の責任、あいまいトラブル原因究明しにくく
この「COCOA」の不具合の修正すら終わっていない状況の中で、訪日客向けのアプリの開発に73億のお金を投じるというのは、どうなのだろう?
確かに、デジタル庁の平井大臣の言う通り、「訪日客が増えた時」の為にはこのようなアプリは必要かもしれない。
実際、すべての国に対して入国規制がかかっているので、現在入国できる外国籍の方はいない。
日本人の帰国であっても、一定期間の「隔離」がされるようになっている。
「海外から人が来ない間に、アプリの開発」と、意気込むのは分からないではないのだが、開発したアプリをインストールするか・しないかは個人の自由だろう。
使い勝手が悪いと思えば、インストールはしないだろうし、短期間の滞在であれば尚更インストールをするとは思えない。
そればかりか、自国で開発された同様のアプリがあった場合、改めてインストールをするのだろうか?
それよりも、不具合が判明した「COCOA」の修正のほうを優先して行って欲しいし、そのほうが日本国内で生活をしている人にとっては、有益だと思うのだ。
と言っても「COCOA」の仕様を見た時、使い勝手が悪そうだな~というのが第一印象で、インストールはしていない。
それよりも、SmartWatchとデータを共有し、発症する前に心拍数など体調の変化が分かった時点で、PCR検査が受けられるようなシステムのほうが、遥かに有益だろうし感染拡大を抑える事ができるのでは?
HuffpostH:Apple Watch、無症状でも新型コロナ陽性を検出可能? ヒントは心拍数だった…(研究報告)
これまで、政府がIT関連事業として巨額な投資をしてきたが、そのどれもが「使われることなく終わった」という事例が多い。
「利用者目線」でアプリを開発しないと、投資額だけが膨大になり効果がほとんどない、あるいは利用されない、という状況になりかねない。
そのような視点で考えると、本当に「訪日客向けの健康チェックアプリ」は必要なのだろうか?