日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

高速道路1,000円の効果

2009-08-08 16:28:20 | ビジネス
昨日の夕方、帰りがけにご近所のある会社のシャッターに目が止まった。
「明日8月8日~8月20日まで、お盆休みとさせていただきます」と、お盆休みの案内の張り紙がしてあったのだ。
不況のためなのか?その会社は、最近「週休2日」ではなく、「週休3日」となっていた。
以前なら、長いお盆休みを羨ましいと思ったものだが、今年はそんなわけにもいかないようだ。

そして、一昨日から「お盆休み期間の高速道路1,000円」が始まった。
初日となった6日は、GWほどの渋滞は無かったようだが、今日などは本格的な「大渋滞」が、各地で起きているようだ。
そんな中、毎日新聞のWEBサイトに、興味深い記事が掲載されていた。
それが、1000円高速:損失5億円 渋滞や新幹線利用減だ。

今年のGWが、「高速道路1,000円乗り放題」のスタートだったこともあり、それまで渋滞しなかったような所でも渋滞が見られた。
それだけ、多くの人たちが高速道路を利用して、イロイロな場所へ出かけたと言うコトなのだが、一方ではフェリー会社などが運行路線の停止をするなどの影響もあった(紹介HPは、呉・松山フェリー)。
他にもJR各社は利用客が激減し、高速バスなどは渋滞による延着で利用客からクレームが数多く寄せられたともいう。

この傾向は、お盆休みにも顕著に現れているようだ。
JR各社はお盆の利用客がGWの時よりも、大幅に減っているとも聞く。
それが、社会的経済損失となっているというのが、毎日新聞の記事なのだ。
他にも「高速道路1,000円」が発表されて以来、指摘されていた「CO2増加」と言う懸念は、懸念ではなく実証されたようなカタチとなった。

高速道路1,000円というのは、家族で移動する人たちにとっては、とても魅力的なコトだと思う。
何かと諸悪の根源とされる「公共事業」で作られた、誰も通らない道を多くの人が利用すれば、それなりの意味もある。
ただ、そこには自分たちの経済的メリットだけではなく、社会的デメリットも含んでいる。

もしかしたら、「高速道路1,000円乗り放題」は、個人(各家庭)で考える必要があるのかも知れない。
個人的には、のんびり鉄道の旅が好きなのだが・・・(運転免許を持っていないし・・・爆)。

最近気になるコトバ「ファスト」

2009-08-07 19:17:03 | アラカルト
個人的興味で申し訳ないのだが、最近気になっているコトバがある。
それが「ファスト」というコトバだ。
と言っても、TDLで使われている「ファストパス」のことではない。
「ファストファッション」などとして使われる、「ファスト」だ。

「ファストファッション」の代表と言えるのが、H&Mやフォーエバー21などの安価で大量生産されるファッションのことだ。
その意味で、ユニクロも「ファストファッション」だとも言われている。
その由来となっているのは、ご存知の通り「ファーストフード」だ。
「ファーストフード」のように、安価で手軽、何よりも早いと言うコトから「ファストファッション」と呼ばれている。

「安価で早い」のには、キチンと理由がある。
それが「SPA」という生産形態だ。
その時々のトレンドにあわせ、最低ロット数で契約工場などで生産し、直売をすると言う方式のコトだ。
そのため、トレンドにあわせた安価な洋服が、店頭に並び、企業は大きな利益を得ることが出来る。

「安直で画一的な」という意味合いも含んでいるのかも知れない。
と言うわけでもないのだろうが、先日読んだ「無印ニッポン」の中では「ファスト風土」というコトバが使われていた。
この「ファスト風土」というコトバは、もちろん作者である三浦展さんの造語で、日本各地にある郊外型大型スーパー、その多くはショッピングモールに象徴されるような、画一的でかつてのような地域コミュニティーが失われつつある「まち」の姿を指しているようだ。

そして昨日エントリした「スタジオ・ヴォイス休刊」についてかかれたコラムの中には「雑誌のファスト化」というコトバがあった。
おそらく作者が指している「雑誌のファスト化」というのは、その時々の話題だけを記事にする安直で、右へならへ的な作りをしている雑誌のコトを指しているのだろう。

考えて見ると、今の社会には「ファスト」的なモノ・コトが溢れているのではないだろうか?
その一例が「勝ち組・負け組」なのではないだろうか?
そしてそのような思考の一般化(と言うのも変だが)に、一種の怖さを感じてしまうのだ。
何を持って「ファスト化」というのではなく、安直に流行りに乗ってしまう風潮や、その思考、そのことに違和感を持たない社会と言った方が良いのかも知れない。

少なくとも、政治や経済・企業は、「ファスト化」してはいけないと思うのだ。


また一つ70年代が去っていった-「スタジオ・ヴォイス」休刊-

2009-08-06 21:21:30 | アラカルト
今日の日経新聞WEBサイト「Wagamaga」というコラムで初めて知ったのだが、70年代を代表する「スタジオ・ヴォイス」が今日で休刊と言うコトになったようだ。
昨今の雑誌休刊には余り驚かなくなってきたのだが、「スタジオ・ヴォイス」の休刊には、心さびしいものがある。

コラムにある通り、創刊当時は様々な「文化」が入り混じった時代だったような気がする。
特に「ポップカルチャー」などが若者に支持され、洋楽にしても幅広いジャンルの音がヒットチャートを賑わせ、ファッションにしてもオートクチュールからストリート系のモノまで「雑」という感じだったような記憶がある。
「雑」と言っても、「大雑把」のような「雑」ではなく、様々なモノ・コトが混沌と入り混じった「雑」という感じだ。
様々な価値観が雑然とあり、その多様な価値観を飲み込むような感覚が社会に満ち溢れていたような気がする。
その中で「ポップカルチャー」や「サブカルチャー」といわれる「文化雑誌」として、登場したのが「スタジオ・ヴォイス」だったのだ。
だからと言って、肩に力が入ったトコロはなく「雑」な世界を軽やかに飛び回っていたような感じだった。

と言っても、当時の高校生だった私には、簡単に手に出来るような雑誌ではなかった。
当時の主な読者は、私よりも少し上の世代で、今の50代前半の人たちだったのではないだろうか?
とにかく、どこか「オシャレ」で、取り上げられるテーマも幅広かった。
時には洋楽だったり、映画だったりと、本当に当時の様々な文化を切り取っているような雑誌だった。

それも、雑誌の編集・発行元が「インファス」だったということで、今更ながら納得している。
「インファス」と言っても、ご存知ではない方のほうが多いと思う。
私もファッション関係の仕事をしていなかったら、知らなかったような「WWDジャパン」という「ファッション専門誌」を主に出しているトコロだ。

そんな雑誌社が出している雑誌だったから、その内容が「オシャレ」だったとは言いたくはない。
ただ、その編集の感性は大手出版社とは大きく違うモノだったし、その違いが「スタジオ・ヴォイス」の魅力でもあった。

最近発売される雑誌などを見ていると、そのような個性的な雑誌が減ってきているような気がする。
特集される記事も「HOW TO」的な内容が多く、「文化」を取り上げている感じではない。
その「文化」の編集も含め、70年代だったのかも知れない。

また一つ70年代が去っていった・・・そんな気がする「スタジオ・ヴォイス」の休刊だ。


新しいメッセージ発信のはじまり

2009-08-06 15:46:29 | 徒然
今日、原爆症訴訟、全員救済へ 敗訴原告にも基金と言う内容が、原告側と政府との間で決まった(紹介記事は朝日新聞)。
「広島原爆の日」にこのようなコトがまとまると言うのは、政府側として何か意図があってのことだろうか?チョッと穿った見方かも知れないのだが・・・。

その「広島原爆の日」が、大きな転換を迎えているような気がしている。
そのキッカケとなったのは、オバマ大統領の「プラハ演説」だ。
「プラハ演説」に心動かされたデザイナー・三宅一生氏は、先月ニューヨーク・タイムスに、寄稿文を掲載している。
三宅氏の希望した「オバマ大統領の平和式典出席」は、今年は叶わなかったが、三宅氏の寄稿はとても大きな影響を与えているように思う。

これらの動きは、今年の「平和式典」でも見られたような気がする。
これまでの「被爆者への慰霊」だけではなく、「世界唯一の被爆国」としてどんなメッセージを発信し、世界を変えていくのか?と言う新たな内容が加わったように感じたのだ。
もちろん、これまでも「非核三原則」や「核兵器廃絶」というメッセージを発信してはいたのだが、「世界を変えていきたい」という強いメッセージ性が加わったように感じたのだ。

64年と言う、長い時間は社会を大きく変えたと思う。
「冷戦」の象徴であった「ベルリンの壁」が崩壊してから、20年になる。
「冷戦」が終結したとはいっても、次から次へと新しい戦争が世界各地で起こり、終息するような気配が感じられない状況が続いている。

「核兵器廃絶」と言うコトだけではなく、「平和を問いかけ続ける式典」へとなっていくのではないだろうか?
そんな気がした広島市長の宣言だった。


既に始まっている?冬物商戦

2009-08-05 16:31:06 | ビジネス
産経新聞のWEBサイトをチェックしていたら、ソーラーパワーで緊急充電 三洋電機が持ち運び太陽電池と言う記事があった。
今日のエントリタイトルと関係なさそうなのだが、この記事中にある「ネックウォーマー」という商品の発売も8月からというコトで、このタイトルとなったのだ。

と言うのも、夏物が天候不順のため不振だったユニクロが、HPを見ると既に「ヒートテック商品」の先行販売が始めているのだ。
天候不順とはいえ、まだまだ真夏の季節に冬物の先行販売と言うのは、いささか早すぎと言うか、購入意欲が湧かないのでは?と言う気がしないわけではないのだが、ファッションの世界だけではなく、様々な業種では既に「冬物商戦」が始まっている。

特に、小売り分野の中で唯一好調と言われる通信販売などでは、カタログ製作のために掲載する冬物商品が決定し、その売上目標も決まっている頃だろう。
今月末~来月の初旬には「秋物号」として、お客様の手元に届けるのであれば、そのくらいのスケジュールとなっているだろう。
そのため、この時期は通販のサイトでは「(夏物)セール」が盛んに行われている。
百貨店や大手スーパーの、前倒し夏物セールと実施するセールの意味が違うのだ。

それにしても、三洋電機は「エネループ」というブランドで、「ソーラー蓄電・リチュウム電池」市場に特化していくと言う姿勢が、より強く鮮明になってきているように思う。
その技術が様々なカタチに変化しているコトに、驚く。
その中で「ぶれない」コトがあるとすれば、「携行性」というコトかも知れない。
その「携行性」によって、今回のネックウォーマーという商品になったり、昨年発売された「ひざ掛け」、今年新デザインが登場した「カイロ」などへと、拡がっている。
特に注目すべきは、「インテリアライト」かも知れない。

「阪神淡路大震災」を教訓にして作られたと言う、インテリアライト兼懐中電灯なのだが、デザインも良く、緊急時にも活躍しそうな商品だ。
思い出してみれば、「阪神淡路大震災」が起きたのは、1月の寒い時だった。
被災地では、「いかに暖かく過ごすのか?」というコトが、重要なポイントだったのだろう。
だからこそ、その教訓を「エネループ」と言うブランドによって、商品化しているのかもしれない。

もちろん、この時期にネックウォーマーなどの新商品を発表すると言うのは、通販カタログなどとの関係もあるのだが・・・。



長梅雨でステテコが売れる?

2009-08-04 22:35:09 | トレンド
東北以外の地域で、梅雨が明け始めた。
今年の梅雨明けは、2週間以上遅かった地域が多く、日照不足などから野菜が値上がりはじめている。
他にも、今日の夕方の新聞各紙のWEBサイトには、これまで好調だったユニクロの売上が9ヶ月ぶりに前年比を下回ったと言う記事が掲載されている(紹介記事は日経新聞)。
さすがのユニクロでも、気候不順には勝てなかったと言うコトか?
もちろん、エアコンなども売上不振となっている。
いくら「エコポイント制」で、買い替え需要を掘り起こそうと思っても、暑くなければエアコンの買い替えには結びつかないと言うコトだろう。

そんな中、男性のステテコが人気だと言う。
昨日の中日新聞他のWEBサイトには、天候不順が消費直撃 野菜値上げ、エアコン不振と言う記事が掲載されていた。
見出しだけを見れば、「ステテコ」という文字も無く関係ないように思えるのだが、記事中に
「湿気によるスーツのべたつきを避けるために、男性用ステテコが思わぬ人気となった。」
と言う内容があるのだ。

私自身は、実家の父(80歳)以外でステテコを穿いている男性を知らないので、本当に人気になっているのかは実感としてない。
それに掲載されている写真を見ると、白い下着のようなステテコではないようだ。
写真のイメージからすると、甚平のパンツを長くしたと言う感じに見える。
ただ、実家のステテコ愛用者・父に言わせると「汗をかいてもズボンがくっつかないので、気持ち良い」とは言っていた。
そんな心地よさが、この長梅雨で見直されたと言うコトなのだろうか?

いずれにしても、天候不順で意外な商品が売れているようだ。


投票に行かないと、35歳以下の人は4000万円も損をする?

2009-08-04 13:35:41 | 徒然
朝、FMを聞いていたら「投票に行かないと4000万円も損をしている」という話があった。
と言っても、肝心な話を聞き逃してしまったのだが、そのコトバが気になってネットでイロイロ検索して見ると、JBプレスと言うサイトに「4000万円も損している日本の若者たち」という本の作者森川友義さんのインタビューが掲載されていた。

今に始まったことではないのだが、若年層の投票率は選挙の度に低くなる傾向にある。
手元の資料として、前回の「郵政選挙」や先の参議院選挙などでの世代別投票率が分らないのだが、おそらく過去20年とか30年と比べると、低くなっているのではないだろうか?

そして、この「4000万円損をする」理由が、今の政治の姿を現しているというのが、森川さんの意見だ。
すなわち、「自分たちを支持してくれた層に対して、手厚い政策をする」というコトなのだ。
その結果、4000万と言う大きな金額の差(=税金や年金など、国に支払った額と受給額の差)となって現れていると言うのだ。
この本の帯が、とても本の内容をわかり易く示していると思うのだが、70代以上の人たちの投票率がとても高い。
だからこそ、高齢者中心の政策が取られやすいと言うハナシなのだ。
「後期高齢者医療制度」は、「高齢者イジメの象徴だ!」と言うご意見もあると思う。
おそらく日本人の平均寿命から考えれば、世代別投票率ではなく、人口比率を基に政策を考えているのかも知れない。

そのように考えて見ると、今回の自民党や民主党のマニフェストは「子育て支援」など、35歳以下の世代に向けた政策が目玉となっている。
もちろん、高齢者を意識していないわけではないのだろうが・・・。
と言うコトは、自民党も民主党も「若い世代からの支持を得たい」というコトかもしれない。
少なくとも、民主党などは「日本の将来像」を強く打ち出した感のある、マニフェストのように思われる。
むしろ「後出しジャンケン」でマニフェストを出してきた自民党は、民主党に対抗するために「子育て支援」を目玉にしたのかも知れない。

国の政策によって得られる(と言うのも変だが)で、世代格差があってはいけないと思う。
だが、それが事実であるとすれば、それを変えるために投票に行かなくてはいけない・・・と言うコトになりそうだ。

FM番組のサイト内に「Podcast」があるようなので、来週あたり番組内容が聞かれるかも知れない・・・(と、若干期待している)。



今度は欧州進出-食の「クールジャパン」?日本茶輸出-

2009-08-03 20:22:21 | マーケティング
朝日新聞のWEBサイトに「欧州仕様」の八女茶150キロ、ドイツに輸出と言う記事が掲載されていた。
昨年サントリー「伊右衛門」がアメリカ進出を果たしたが、今回は大手お茶屋さんではなく、地元のJAと福岡県が共同で作った「福岡農産物通商」と言う企業が、中心となっている。

確かに、昨今の「和食ブーム」の拡大は、欧米に限らず著しいモノがあるようだ。
私は欧州へ行ったことが無いので、その実体は知らないのだが、テレビ番組などで見る限り「これは和食じゃないでしょう・・・」というモノまで「和食」として出されているようだ。
その「和食ブーム」を新規のビジネスチャンスとして、「和食に合う飲み物」として煎茶を輸出するコトにしたようだ。

この記事を読んで、もう一つ輸出して欲しいと思ったのが「和菓子」だ。
随分前、松江の和菓子屋さんが集まりニューヨークで展示会を開いたコトがあったのだが、同じような企画展示も同時に展開すれば、よりインパクトのあるモノになるのでは?と、感じたのだ。
今の時期なら、目にも涼やかな和菓子がたくさんある。
それそこ「目で食す」という日本の食文化の紹介にもなるだろうし、その涼やかなお菓子とお茶の組み合わせは、より一層清涼感のある演出だと言うコトも理解してもらえるのではないだろうか?
なにより、和食の基本となる「季節感」を和菓子は、一番よく表現していると思うのだ。

それにしても、「日本の農産物を輸出して、農業の再構築」というコトが、言われて久しい気がする。
東アジアでは、日本の果物が高級品として扱われ、人気が高いという話もよく聞く。
ところが、「日本の農政」と言うと、まず真っ先に挙がるのは「減反政策」だ。
「お米をたくさん作ると、米価が下がって日本の農家が潰れてしまう」と言うのが、その理由のようだが、何も「国内消費」だけを考える必要はないのでは?

日本の食文化を紹介するのであれば、日本の農作物も一緒に紹介しなくては、全世界に「和食とも似ても似つかない『和食』」が、広まってしまう。
それを阻止(チョッと大げさだが)するのも、日本の農業を守る方法なのでは?

そんなことを、イロイロ考えさせる「八女茶」の欧州進出だ。



「買えない」のか、それとも「買わない」のか

2009-08-02 22:51:29 | マーケティング
先日、「無印ニッポン」と言う本を読んだ。
「20世紀消費社会の終焉」という、サブタイトルに興味を引いたからだ。

この本の作者のひとりである三浦展さんは、「下流社会」という本や「シンプル族の反乱」と言った著書がある。
本の内容については、実際手にとって読んでいただきたいと思うのだが、その中で気になったことがある。
それは「モノを買わない人たちが、多くなりつつある」という指摘だ。
「シンプル族の反乱」へと繋がっていく内容だと思うのだが、この「モノを買わない人たち」の登場によって、大きく市場が変わってきているという指摘だ。
本の中に取り上げられていたのは、「モノに対する価値観の変化」と言うコトだけではなく、既に十分な程モノを買っており、クローゼットの中にはモノが溢れ返っている現実があると言う指摘である。

確かに、指摘されているとおり「モノが溢れ返っている人たち」という層は確実にある。
そしてそのような人たちの多くは、経済的に豊かでいわゆる「勝ち組」と呼ばれる人たちが中心だ。
「勝ち組」というほどではないにしても、生活に追われているような人たちではない。

一方「(モノを)買いたいのに、買えない」という人たちが、増えつつあると言う指摘もある。
例えば、クルマの購入者だ。
実はここ10年くらいの間で、クルマの購入台数と言うのは、年々下がってきている。
その10年間に生まれたのは、「経済的格差」だ。
いわゆる「負け組」と呼ばれる人たちの出現だ。
多くの人は「欲しいのだが、経済的理由で買えない」という状況にある。
特に若年層で顕著な「クルマ離れ」は、経済的理由によるモノではないのか?という指摘もあるようだ。

個人的な見方なのだが、「持てる人たちは、消費に対して消極的になりつつあり。欲しくても持てない人たちが急激に増え始めている」という「2層化の消費意識」なのではないだろうか?
もちろん「買えない人」の中には、最初から「(どうせ買えないのなだから)買いたいとは思わない」という諦めの意識もあるとは思う。
ただ、「持てる人たちの消極的な消費行動」というのは、あくまでも「物質的消費行動」を差しており、「精神的満足度の高いモノ・コト」に対する購入は、以前より重視するようになってきているのでは?と言うコトだ。

「モノを買えない」のか「モノを買わない」のか、その違いは余りにも大きい。
そして一つの方向から、市場を見る危険性も同時に感じるのである。

今月は「読書月間」に

2009-08-02 06:25:09 | CMウォッチ
最近テレビCMやラジオCMで、チョッと気になるコピーがある。
「コトバダイブしよう」というキャッチコピーのCMだ。
CMの最後に「2010年、国民読書年」とある。
知らなかったのだが、来年は「国民読書年」というコトらしい。
そのためのキャンペーンCM・キャッチコピーが、「コトバダイブしよう」なのだ。

拙ブログに来てくださる方は、それなりに新聞や本、雑誌と言ったモノを読まれる方ばかりだと思う。
新聞の記事をピックアップしてエントリをすることも多いので、基となる記事内容もチェックされているだろう。
ところが、世間的には「活字離れ」が激しく、中高校生・大学生などの若年層の間では特に激しいと言われて久しい。
その「活字離れ」を食い止め様としてか?夏休みの今、書店に行くと出版各社の「読書フェアー」のコーナーが設置されている。
昨年からは、若者に人気の漫画家が表紙カバーを手がけ、本を読んでもらう(買ってもらう)努力もしている。

今は、様々な情報ツールがありネットで最新ニュースを知ることも出来れば、最新マンガの配信までされている。
「携帯小説」という分野も出来(と言っても、私は読んだことが無いのだが)、一口で「活字離れ」といえるのかは、若干疑問な気がしないわけでもない。

ただ「読書」によって得られるモノは、イロイロある。
それは、コトバから得られる思考力だったり、論理的な文章構成力だったりする。
今月はお盆休みなどもアリ、時間的にも気分的にも「ゆとりが持てる」月だろう。
折角だから、今月は「心の栄養補給」として読書を楽しんでみてはどうだろう?

子供たちに「課題図書を読め!」と言う前に、大人が「読書の楽しみ方」を見せるのに丁度良い機会でもあると思うのだが・・・。

そういえば・・・この「国民読書年」だが、2008年に国会で決まったようだ。
そしてそれを推進するために作られたのが、「財団法人文字・活字文化推進機構」ようだ。
この団体が、文科省と大手新聞社などの幹部の、天下り団体となっていないことを願っている。