6月22日(土) 晴れ 涼しい つゆ休みの爽やかな一日
家で過ごす多くの時間は北向きの部屋が俺の居場所となっている。朝のメール確認やパソコンに向かうことがことが多いのでこの部屋が落ち着く。ここは狭い4畳くらいの部屋になるが裏山を覗くことができる大きな窓を設けてある。また、東側も窓になっているが、ここからは浅間に連なる山々が見える。
北向きの窓のよいところは山との境に植えた花や自然に生えてくる草も皆俺の方に向かって花が開く。花だけでなく葉も太陽の光を求めて南を表にしているのがわかる。こういう環境で作業ができるのはうれしいことだがd、困るのは窓から見える花の密を吸いに来る蝶の姿が視線を横切るのだ。
左の視線に何かが飛び交うように感じたので外を見ると、ヒョウモンチョウがイブキジャコウソウの花に来ていた。すぐにカメラを構えたが、ファインダーには2頭、3、4頭いるように見える。こうなるとパソコンどころではない。すぐに外にでて彼らを追った。ジャコウソウと更紗ウツギをいったり来たりして4頭がつきづ離れず舞っていた。
目の前のジャコウソウに黒い落ち葉が朽ちたような陰が見えたが、俺が注視するとパッと翅を開き、俺を驚かせた。赤い色に猫のような目を持ったクジャクチョウだ。鱗粉で描く文様とは思えない見事さだが、これで鳥に食われることが避けられるのだろうか?この手の派手な文様で驚かされるのは、毛虫の仲間でも同じようなものがいる。この時期にハマナスやバラを見れば必ず一匹や二匹は見つけられる。伊吹ジャコウソウはその名のとおり特異な香りを持つ和風ハーブだろう。この花には沢山の昆虫がくるが、葉の臭いは関係ないようだ。
派手な蝶だけでなく、白と黒の二色をいろ分けたフタスジ蝶やコミスジ蝶が来ている。彼らは浮かぶように翅を器用に傾けながら旋回する姿は優雅に見える。 コミスジが舞っている下にはシモツケが葉を穴だらけにして、これから咲くつぼみが大丈夫か心配になるほどだ。今年は4月末に降った大雪とそれに続く例外で、コミスジの羽化が遅れた。いつもならまだ新緑のころに葉を食われるのでこれほど穴だらけの花見たことがない。
自然の植物と昆虫は季節の変動には関係なく、それなりに共存の知恵を持ち、助けあっているのだろう。ニシキギの葉の裏ではタテハチョウのカップルがいた。人はハルジヨンの白い花は庭に咲くものではないというが、これはモンシロチョウの仲間やシジミ蝶たちは好んで止まる。密なんぞはありそうにもないが、かなり長い間口吻を差し込んでいるので何かを吸収しているようだ。
久しぶりに蝶たちと過ごした
一日が短かく感じ 疲れないのは蝶たちのおかげだろう