映画館にて、先行ロードショーで観てまいりました。
はっきり言って、今年の夏のハリー・ポッターは子供向けファンタジーではないと思います。
一作目から三作目に感じた、このままどこかのテーマパークに持っていき、アトラクションの一つを体験するような、そんな楽しさを期待していったら、少しガッカリするかも知れません。
―善と悪―
ひつとのなかに混在するもの。テーマははっきりと分かりやすいがストーリーに盛り込まれると、かなり重い。そんな感じがしました。
前作「炎のゴブレット」の時、ようやく本編が始まった感じがするというような感想を持ちました。ですが、その最後になんとなくスッキリしないものを感じていました。その感想はコチラ
「死」と言うものの扱われ方にと言うか、そんな感じの不満でしたが、その不満を、この新しい作品は払拭してしまいました。
伝わってくるようなハリーの苦しみや、その思いを分かり合えないような気がして、感じてしまう孤独感。
今までにはあり得ない様な、思春期ハリーのセリフが飛び出してきます。「孤独」「一人でいたほうがまし」・・・・
最後の最後、クライマックスに見せたその成長の姿に、涙が滲みました。
私の涙は軽く、泣き虫ですが、あまりにハリーの気持ちに引き込まれていたために、起きる悲劇にも涙の一滴も縁のなかった、この映画。でも、最後に滲んできたその涙は、私には重いものでした。
こんな風に書きましたが、魔法ワールドは健在です。
ロンドン夜間飛行のシーンにはワクワクしました。魔法省の建物も素晴らしい。その他にも見所はいっぱいです。
ネタバレしたくないので、これぐらいしか書けないけれどダンブルドアに見応えのあるシーン、スネイプのワンシーンに気にかかる場面あり。ロンの双子の兄ちゃん達には拍手を送りたいと思いました。
だけど、このおばちゃん、アンブリッジは許せません。
一見人の良さそうな、普通っぽいおばちゃんだからと言って、外見に騙されてはいけませんね。
新キャラ、ルーナ・ラブグッド < イバナ・リンチ>はいいですね。彼女が出てくると、ホッとしました。
私的には、かなり気に入った作品でしたが、一点だけどうも足りない部分があって、気になってしまいました。そういう人は多いのではと思います。どこかと言うと、ハリーとチョウのその後ですよ。
ワンシーンでいいからちゃんと見せてよ。
原作はこの作品の半ばで放棄していました。思わず、家に帰ってチェックを入れてしまいましたよ。パッと開いたそのページに書いてありました。
何か、凄くないですか?!
ホグワーツを覗いてきた結果でしょうか・・・ナーんてね。