油断していると、いつの間にか新作が出ている ・・・・・・。
本当に油断ならぬ、一年に一回のお楽しみの「百鬼夜行抄」。
今回は、
「瓜子姫の鏡」「風路の便り」「忘却の雫」「長い雨の家」「女友達の家」の5作品と「あとがきマンガ」です。感想は、ネタバレしない程度に留めていますが、小さなあらすじに関係のなさそうな事は書いています。
「瓜子姫の鏡」
久しぶりに司ちゃんのお話。怪しと関わる飯嶋の一族は、危険と隣り合わせ。関わって人知れず闇に葬られていく若死にや不自然な死もあるが、表立ってしまう死もあるって事ですよね。親戚に殺人の罪を犯したかもしれない人が居たら、やはり気持ちはタダでは済まないように思います。
司ちゃんは大学の教授の秘書になっていました。彼女的にはギリギリでも、彼女にあった仕事に着けて良かったなと思いました。
司ちゃんがお仕えする大学教授は、なんとなく酒向芳さんに似た感じ。だけど実はモテモテの人だったと言うのが、一番のツボだったかもしれませんね。
「風路の便り」
アサギマダラのお話。捕獲した蝶に油性ペンでマークして移動範囲を調べると言うことから生まれたお話だと思うのだけれど、そう思うと、なかなか良く出来た面白いお話に感じました。
なにげに「瓜子姫の鏡」と物語がリンクしていたのも、面白かったです。
「忘却の雫」
これが一番私的には良いお話だったような気がしました。律がドナーになって、そして留年してしまうのも、このお話があったからなんですね。一族を思う人の温かい気持ちを感じました。確かにホラーっぽいけれど。
またシーンが二転三転とするので、分かり辛いかも知れませんが、映像に置き換えると、逆に見応えがあるような気がしました。
ところでこの中に出てくるおとぎ話の「忘れ薬」、思わず検索してしまいました。歌舞伎で初演と出てくるから、そんなお話があったのかもしれませんが、あとはどうしても分からず、話の続きが知りたい !!
要望・番外編 !!
「長い雨の家」「女友達の家」
この一族は、自ら動いていなくても、勝手に向こうからやって来て巻き込まれてしまうらしい。
完全にホラーな物語。
毎回絵は本当に美しいと思います。
でもな~。
登場人物が多過ぎて、いや1話の話の中ではワイワイとは多くないのですが、今までの人。つまり他の一族の方々はどうなっているのかと気になってしまうのですよね。
私は意外と一族がワイワイとする話は好きですし、おばあさんとお母さんと、偽物のお父さんと、幽霊のおじいさんと言う律の家だけの話も良いと思うのですよね。なんかいつもお話が広がり過ぎているような気もしてしまうのですが、いつか、この澪おばさんとの一族とのお話にも決着が着いて行くのでしょうね。
あっ、そう言えば、赤目とかどうしているのでしょうね。