警察の人間が、ネットで情報提供を求めると、そんなに大騒ぎになってしまうのかと思いました。
止める羽目になってしまっても、娘が失踪してしまっていて行方が知れなかったとしたら、やはり背に腹は代えられない事だなと思います。
止めた刑事と後頭部に傷を負った首を吊った遺体。しかももしそれが他殺だったら、密室殺人だとか。
壁の薄いアパートで、隣人は10年も引き籠っている50代の男とその母。
気になってウロウロする止めてしまった刑事の同僚。
失踪した娘を持つ刑事と他殺が疑われる首吊り死体がどのように結びついていくのか。
なんだか怪しい雰囲気だし、物語の展開がつかめず、なかなか面白かったですね。
推理物、もしくはサスペンスは、すっきりと見渡せない方が面白いですよね。
しかし密室の謎は、元カノの持っていた合鍵という事であっさりと解決しました。
そして隣人は、何を知っていてどう思っていたのだろうかと、(つまり目撃)引き籠りの男性を訪ねます。
もちろん会えません。
そこに尋ねて来た刑事と思う一度栗林の部屋を調べに入ると、フローリングにその柄のカーペットを重ねて偽装していたことが分かりました。
床下収納に残された血痕。
部屋にあった見守りカメラは、カメを見るものではなく、失踪した刑事の娘のサヤカだったことが分かりました。床下収納に残された血痕も彼女の物だったのです。
すると女性を背負った人の目撃映像が出てきます。
疑われるサヤカの父。
ところがその父にはアリバイがありました。
そしてネットの書き込みは、引きこもりの男性でした。
でも彼は家を出る事が出来ないー。
じゃあ、誰が―?
なんと驚きの展開でしたね。
いや、そうかなと思いましたよ。
登場人物の関係で。(笑)
だけど年齢を思うと、そうとうそうとう、頑張りましたよね。
頑張らせたのは、子を思う親の気持ちが分かっていたからだったのですね。
銃で脅かさなくては、家を出てくる事は出来ないとまで言われていた男性が、母が連行されるときに飛び出してきました。
これは泣かせようとするシナリオの罠だなと思いましたが、まんまと罠にはまって、ちょっとだけ瞳が濡れました。
栗林は結局自殺だったので、老母は家宅侵入罪と傷害罪の罪で(と、言っても彼女を助けるためだったのだから、これは無罪になるのでは ?)、父親は精神的におかしくなっていた娘を守るために、拉致そのものを無かったことにしようと思っていました。それで彼も証拠隠滅とかの罪に問われるらしいです。
厳しいなと思いましたが、この部分があったからこそ、この物語は生きたのですよね。
ところで今日のツボは、やっぱりこの会話でしょう。
「お詳しいんですね。以前亀を飼ってたことが ?」とおかみは言いました。すると右京は
「それはそれは手のかかる亀を・・・」と言い、ふっふっふと笑う右京。