flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

源頼朝墓所

2014-01-13 00:00:00 | いにしえびとの睡

(神奈川県鎌倉市西御門 国指定史跡)
 「北条九代記」には、建久九年(1198)家臣の稲毛三郎重成が妻の冥福を祈って架けた橋供養に頼朝は出かける。その帰り、矢的原という場所に差し掛かった時にただならぬ気配となり、そこに源義経主従や源行家の亡霊が現れた。それを見て頼朝は恐怖を覚え、身の縮む思いで立ち退いた。そして稲村ヶ崎まで来ると、今度は波間に子供の亡霊が見える。これが壇ノ浦に沈んだ安徳天皇であると悟るや、ついに頼朝は失神し、落馬したというのものである。死後、頼朝の亡骸は、持仏堂(後の法華堂)に葬られた。現在の墓塔は安永八年(1779)薩摩藩主島津重豪(しげひで)が建立したものである。明治に入り、神仏判然令が発布されると、法華堂は壊され、代わって下方に白旗神社が建てられた。
    

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