京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

指の動きに慣れようと

2008年09月02日 | 日々の暮らしの中で
       きょうという日    (室生犀星)
    時計でも
   十二時を打つときに
   おしまいの鐘をよくきくと、
   とても 大きく打つ、
   きょうのおわかれにね、
   きょうがもう帰って来ないために、
   きょうが地球上の上にもうなくなり、
   ほかの無くなった日にまぎれ込んで
   なんでもない日になって行くからだ、
   茫々何千年の歳月に連れ込まれるのだ、
   きょうという日、
   そんな日があったかしらと、
   どんなにきょうが華やかな日であっても、
   人びとはそう言ってわすれて行く、
   きょうの去るのを停めることが出来ない、
   きょう一日だけでも好く生きなければならない。

秒針が時を刻む音は部屋に響きますが、時計が鳴る音に耳を傾けたのはもうだいぶ昔の記憶です。ふと数え出していて十、十一、「ああ、もう十二時か…」と。

使い慣れた点訳用ソフトがこの新しいPCにインストールできたため、今日は入力の設定をし直し、指の動きを早く慣れさせたくて、ずいぶん長時間点字を打っていた。

点字は6点で打っていきますから、使用する6つのキーを決めます。
例えば、キーの[SDF LKJ]を使ったり。が、PCによって異なることがあり、旧のPCでは[ASD KJH]で基本の6点を設定して使ってきています。
「あ」はF(旧ではD)、「い」は FD(旧ではDS)、「う」は FJ(旧ではDH)のキーで。二つ以上は、FD同時に打ちます。六つのキーを同時に打つと「め」です。

今回、AがSにと、全体にわずか一つづつキーの位置が右へずれただけです。
ところが不思議と指がキーの上に落ち着かない。画面を見ているうちに、指は左へずれてしまって…。

十年近くたち、無意識のうちに自分の指・手首の角度や姿勢は決まってしまっているらしい。点訳開始に当たっては、好みの姿勢や角度で構えることを自覚していますから。

飲み物の自動販売機に点字が付いているのをご存知ですか?

今日もあと十分もすればお別れです。...そう、一生懸命の日でした... 。
コメント (6)
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