京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 マニュアル 

2011年12月27日 | 日々の暮らしの中で
「小雨とはちがう。霧雨ともちがう。」

傘を持って出なかったので、引き返そうか?とためらわれたが、案の定、思っている間に陽も差してきた。朝から時雨れていた。比叡山の姿はもやの中に包まれてしまっていて見ることができない。
「北の山から降り出す北時雨…」と謡曲「定家」は謡い出す。ここのところ毎日のように時雨がくる。


活動拠点となるセンターの点訳マニュアルが五年ぶりに改定された。分科会でその説明があった研修総会に参加できずにいたところ、この押し詰まった日に時間を作ってくれるとあって、地域の会の仲間を訪ねることにした。

点訳図書の点字入力に当たって、最低限、共通認識は徹底しておかなければ校正者にも迷惑を掛けるし、作業もはかどらない。マニュアルを見ながら頭を抱え…、それでもまあ、実際に入力しながら新しいことも身についていくだろう、とわりとのんびり思うのだった。

左右の人差し指・中指・薬指、計6本の指でパソコンのキー6つを使い点字を入力していく。
頭がぼんやりすることから少しでも遠のいていられるのではないかと淡い期待を胸に、時に眠気と戦いつつ、パソコン画面を見ながらひたすら指はキーを打つ。もやっとした、新旧けじめのなさは許されまい…。


コメント (12)
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