京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 五月の朝

2012年05月12日 | 日々の暮らしの中で

「五月の朝の新緑と薫風はわたしの生活を貴族にする」と、萩原朔太郎がいう。

言葉を費やすことなどいらない。ワンダフル!か、ビューティフル!か デリ~シャス!!…?? …彼の心の抑揚…、思い出す限りの形容詞を並べてみているが、まことにエレガントでゴージャスな気分が読む者に心地よく伝わる。
読む人を快活な気分にさせる、気持ちよさのある文章表現ができないものだろうかなあ。感性欠乏症には夢のようなお話。

「いと麗はしき五月の頃 恋はひらきぬ わがこころに」、ゲーテじゃないが、せめて心はうきたたせたいもの。「なべての莟 花とひらく」、本来なら最も良い季節。初夏らしい日差しに、かぐわしい風が吹き抜ける陽気の到来を願うところ。

        
柔らかな緑の木々を揺らす風は冷たい一日だった。複雑骨折をした知人を見舞う日となってしまった。
こういうときは孫の顔でも見ているか。
コメント (6)
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