京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 「じぶんの耳目 じぶんの二本足」で

2012年05月16日 | 熊野古道(紀伊路・中辺路)を歩く
初日18日は那智勝浦町まで移動して一泊する。本宮大社までの7kmの行程は翌日になる。


「熊野三山」は、熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の三社に青岸渡寺、補陀洛山寺(ふだらくさんじ)の二寺を加えた総称のこと。神仏習合の聖地熊野を目指す中辺路・大辺路・伊勢路の三つの道が「熊野古道」と言われる。

紀伊山地には熊野古道のほかに、高野山への参詣道・高野山町石道(こうやさんちょういしみち)と、吉野から熊野へ続く「大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)」の二つの信仰の道がある。この三つの霊場とそれらを結ぶ参詣道、そして、その周囲を取り巻く文化的景観が、「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録されている。

この文化的遺産には、「古くから神々が宿るとされてきた山々や川をはじめ、森林景観や棚田、集落など」が含まれているが、1200年以上にわたって遺されてきた信仰の山の伝統を反映しているからだ、と案内のパンフレットにはあった。

「道は一歩一歩あるくものである / 心を凝らして泥を踏みしめて・・・」 旅は生きることなのだから、あらゆる機会をとらえて旅に出ようではないか、そんな立松和平氏の言葉を励みにしてきた。ご自身も目にされた熊野古道を包み込む「緑の海」は、美しく映えていることだろう。最後の行程を楽しみたい。   

かつての御幸にならえば「熊野本宮―速玉大社―熊野那智大社」という参詣の順序はあるようだ。熊野本宮を残したままに、19日は、那智から「大門坂」を歩いて「那智大社・青岸渡寺」への参拝から始まる。そして、バスで「那智の滝」「熊野速玉大社」へ移動。参拝後、改めて発心門王子まで戻る。
さあ、ここで昼食を済ませたら、熊野本宮大社に向かって7km!! 
      発心門王子―「水呑王子」―「伏拝(ふしおがみ)王子」―「三軒茶屋」―「祓戸王子」へ。上皇たちはここで旅装を解き、旅の汚れを清めるために潔斎した。「熊野本宮大社」はもう目と鼻の先、あと3分! 大鳥居も間近に…。

はやる気持ちを抑えてゴールするのだろうか。足掛け3年!熊野古道ウォーキングツアーはここで終わる。・・・はず。自分の中で何をどう落ち着かせようとするだろう。

コメント (8)
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