京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 春うらら

2013年03月12日 | 日々の暮らしの中で
風もなく、うららかな春の太陽の恵みに喜ばずにはいられないほどの一日だった。昼までは机に向かったが、十分な休養をとって先日の疲れも癒えているので、午後から気分良く外へ飛び出した。


賀茂川の傍へと出て、さて、あの山の麓近くはどんな所だろうか、というだけの興味で北へと遡ってみることにした。どんどん歩いた。待てよ待てよ、ぶらぶら歩く練習をしなくちゃいけない、と自制するのもほんのしばらくの間で、やはりマイペースから抜けられない。まっ、ひとりで歩く時ぐらいは自由に楽しんであるこうと思う。が、となると練習ができないか…。


どんどんどんどん歩いて、奥まってきたと感じる頃、轟音を耳にした先に広がったのが、この風景だった。看板に砂防ダムとある。この、水の壁に記憶がある。いつだったのか、見たことがあった。下鴨に住んでいた伯母の家で夏休みを過ごしていた学生時代、叔父と3人でここまで歩いてきたことがあったのだった。こんなところまで歩いて来ていたのか! 驚きと懐かしさを伝える二人はすでにいない。

求めるばかり、ないものねだりで不満をつのらせていても、おそらく一度きりとなる「高野街道ウォーク」の体験に前を向くことができない。思いっきりぼやいて嘆いて、改めて気付き直すことになった。気持ちを弾ませて歩くため、自ら多少の知識を仕込む努力だっているだろう。決して難しいことではない。どこまでできるか。「人生は可能性を信じる道」だと納得するためにも、この新たな挑戦を放棄してはいけない。歩く通してみるしかないな…。  ― ちょっと疲れてしまったが、よい散歩になりました。
コメント (8)
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